OpenCoreの0.6.3が公開されたので0.6.2からアップデートしました。差分は少ないので新しくなったファイルを差し替えるだけで移行できると思います。Big Surがいつ公開されてもこれで大丈夫と思います。
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0.6.3をダウンロードする
公式のダウンロードページは以下です。Kext Updater.appがダウンロードしてくれる内容を使っても良いです。
OpenCore bootloader. Contribute to acidanthera/OpenCorePkg development by creating an account on GitHub. Releases · acidanthera/OpenCorePkg - GitHub |
.efiファイルを差し替える
前回のアップデートからは古いIA32アーキテクチャ用バイナリーが追加されましたが、今回も同様です。最近のCPU/macOSを使うならIA32フォルダは無視して、X64の方のフォルダの中身を、現用のファイルと入れ替えれば良いです。
前回0.6.1から0.6.2へアップデートした時と同じ作業を行いました。現在0.6.2が動いている状態ですので、現在のESPに含まれる.efiファイルを、0.6.3のものに差し替えます。以下のスクリーンキャプチャは前回のアップデートのものですが、同じなので流用します。まずはBOOTの中のBOOTx64.efiを差し替えます。
次に、OC直下のOpenCore.efiです。
また、OC/Bootstrap/の中のBootstrap.efiも差し替えます。
OC/Driversの中のうち、現在使用しているものだけを差し替えました。手元のマシンでは、OpenCanopy.efiとOpenRuntime.efiだけを使っているので、それを差し替えました。OpenRuntime.efiが一番重要ですね。
OC/Toolsの中も、使用しているものだけ差し替えれば良いです。手元では、OpenShell.efiだけを使っているので、それを差し替えました。
ACPIとKextsは、OpenCoreの範疇では無いので、変更不要です。また、config.plistも変更無しでそのまま動きました。
PlistEDPlusを使ってみる
今回、config.plistを編集するにあたり、Mifjpnさんのサイトで紹介されていたPlistEDPlusというXMLエディタを使ってみました。
plist editor. Contribute to ic005k/PlistEDPlus development by creating an account on GitHub. Releases · ic005k/PlistEDPlus - GitHub |
ミニマムなデザインのProperTreeと比べて、アイコンが並んでいて賑やかです。タブでファイルを切り替えられるので、新旧のconfig.plistを切り替えて比較するのが楽でした。下は、0.6.2のconfig.plistと、OpenCore 0.6.3に付属してきたSample.plist(をコピーしてconfig063.plistという名前に改名したファイル)を開いているところです。
一般的なXMLエディタなので、ProperTreeにあるKexts, ACPI, Toolsフォルダをスキャンしてその記述を追加してくれるようなOpenCoreに特化した機能はありません。でも今回は前バージョンで動いているconfig.plistがあるので、その機能は使いません。
0.6.3での変更点
今回アップデートしたマシンは、Coffee Lake-S + CatalinaとComet Lake-S + Big Sur 11.0.1 Betaです。Change logを見たところ、この環境で対処すべき項目は見つかりませんでした。すでに0.6.2で問題なく動いているなら、config.plistがそのまま使えて、変更は不要なようです。
PlatformInfoの中にメモリを設定する項目が追加されてます。特に、Memory Propertiesという一連の項目ができました。メモリーのデータ幅、ECCの有無、DIMMなのかSODIMMなのか、最大容量、DDR2,3,4などの指定ができるようです。「このMacについて」でメモリ情報が正しく現れない場合や、ECC付きなどの特殊なメモリを使う場合に必要なのかもしれません。Sample.plistにもMemory Propertiesは設定されてないので、設定が必要な場合はあまりないと思われます。
UEFIのOutput PropertiesにForceResolutionという項目ができました。Intel GMAや第1世代のIntel HD Graphics向けのようです。KernelのQuirksの中にForceSecureBootSchemeができたくらいです。説明を見ると仮想マシン向けの設定です。いずれも今回の環境には関係ありませんでした。
Big Sur Beta 10以降では、SecureBootModelをDisabledにしないとカーネルパニックする現象がありました。これが0.6.3で改善されたようです。11.0.1 RCで試したところ、SecureBootModelのデフォルト値であるDefaultのままで、問題なく起動しました。
Config.plistはこちら
OpenCoreに付属のSample.plistに、0.6.2で使用していたconfig.plistの内容を反映させました。新しく追加された項目は、全てデフォルト値のままです。その結果、ASUS Z390 ROG MAXIMUS XI + 9900K + RX580の構成のconfig.plistはこのようになりました。
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ASUS Z490G + 10900K + RX5700XTの構成のconfig.plistは以下です。
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いずれもPlatformInfoの項目は未記入ですので、macserialなどを使って生成してください。