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Mojaveは9月25日に登場
今朝未明のキーノートは、いつもの秋のイベント同様にiPhoneメインで、ささやかに期待された新型Macの情報は皆無で寂しい限りです。ただ最後の3分を切ったところで、macOS Mojave配布日が発表されました。日本時間で9月25日だそうです。あと12日ですね。それまでのあなたのHackintoshに新バージョンをお迎えする準備をしておきましょう。(去年の状況と同じですね😀あと13日!High Sierraのお迎え準備)
以下はMojaveのベータ版での情報ですが正式版Mojaveでも同様と思われます。
High Sierraからのアップデートは簡単
今現在HackintoshをHigh Sierraで動かしているならアップデートは簡単です。Cloverとkext類を最新にしておけばokです。High Sierraへの移行では、APFS起動に伴いファームウェアアップデートされ、多少の対応が必要でしたが、今回はそれも不要です。
なお、Kext Updater.appを使うと、使用中のkextの最新版をチェックして、ダウンロードしてくれるので楽です。
Kext Updater 古いバージョンの記事です。新しいバージョンに関しては以下をご覧ください。 Hacki… ワンクリックで最新kextに〜Kext Updater.app (Ver. 2) - Boot macOS |
Mojave移行の注意
Cloverなどを最新版にしておく以外にほとんど問題はないはずです。それでもありえそうな注意事項を列挙して見ます。
kextの格納場所
kextをEFI/CLOVER/kexts/10.13に入れている人は、10.14を新たに作って、全部のkextをコピーしておきます。もしくは、Otherフォルダにコピーしておいても良いです。10.14で起動する場合は、Otherの内容が先に読み込まれ、次に10.14フォルダが読み込まれます。10.13のフォルダの内容は無視されてしまいます。当たり前のことですが、うっかりして失敗した経験が何度かあります。
APFS
High SierraのインストールではAPFSを使わない選択肢がありました。でもMojaveからは必須になったようです。システムドライブをまだHFS+で運用している人は、対応が必要かと思います。ファイルシステムの移行は大事なので、APFS移行でも問題が発生するのではという懸念がありました。しかし、APFS移行問題は、実機でもHackintoshでもほとんど報告されていません。円滑に移行できていると思われます。
High Sierraが出た頃は、macOSからapfs.efiをESPにコピーしていました。その後公開されたApfsDriverLoader-64.efiを入れておけば、macOSに含まれる最新のapfs.efiを使ってくれるようになります。
ApfsDriverLoader.efi Clover 4558が先ほどアップデートされましたが、これに新しい… Clover 4558で登場したApfsDriverLoader.efi - Boot macOS |
Mojave非対応Mac
公式サイトの情報によるとMojave対応機種は以下です。
- MacBook (Early 2015 以降)
- MacBook Air (Mid 2012 以降)
- MacBook Pro (Mid 2012 以降)
- Mac mini (Late 2012 以降)
- iMac (Late 2012 以降)
- iMac Pro (全モデル)
- Mac Pro ( Mid 2010, Mid 2012, Late 2013)
CPU世代でいうとSandybridge以前が非対応になりました。これ以外の機種名をconfig.plistで設定しているHackintoshでは、起動時に禁止マークが出て止まってしまいます。
これを避けるためには、Cloverのブートオプションに
-no_compat_check
を追加します。これで機種チェックを回避できます。例えばconfig.plistに以下のように設定します。
<key>Boot</key> <dict> <key>Arguments</key> <string>-v -no_compat_check</string>
少なくともベータ版では、これでMojaveが起動しました。
Mojave非対応グラフィックス
MojaveからはMetal対応グラフィックスが必須になりました。ただ、今のところは、Metalの機能が無いと全く動かないという状態ではなく、Metai非対応のドライバをmacOSから除外したという状態のようです。なので、古いmacOSからMojaveで削除されたドライバを持って来ればなんとか動くようです。ただ、Metalの機能を使っている部分もあるので、多少の不具合(ぼかしが機能しないなど)はあるようです。
古いグラフィックスドライバを入れたり、また機種名を誤魔化すためのパッチを当てるツールも公開されています。実機向けのツールですが、Hackintoshでも使えると思います。
古いハードウェアがMojaveに対応していないのは実機でも同様のことですので、Hackintoshもハードウェアのアップデートを検討するのが良いと思います。自作機ならアップデートは簡単ですから。
Mojaveへの移行方法
これは実機でも同じですが、新しいOSバージョンへ移行するには、大胆または慎重などの移行方針を選べます。バニラなインストール方法でHackintoshしているなら、実機とほぼ同様の方法でアップデート可能です。
主ドライブを上書きアップデートする
今動いているHigh SierraからMojaveのアップデータを起動する方法です。実機と同様に、App Storeからダウンロードしたアップデータをそのまま起動すれば、問題なくアップデートされるはずです。Appleお勧めの一番簡単な方法です。ただ、上記で説明したCloverとkext類のアップデートは済ませておきましょう。
別ドライブにインストールする
別ドライブにクリーンインストールする方法です。新OSの動作を確認して、問題がなければ移行しようという慎重な人向けです。自作HackintoshならSSDなどの追加は簡単だと思います。macOSだけならSSDは30GBもあれば十分ですが、現行製品だと120GBか256GBあたりがビット単価からしてお得感があります。直接内蔵しなくても、外付けケースに入れてUSB接続した別ドライブでもokです。
方法は簡単で、今動いているHigh Sierraから別ドライブをフォーマットして、Mojaveのアップデータを起動してインストールすれば良いです。クリーンインストールするために、単体で起動できるUSBメモリを作る方法もありますが、すでに起動できるドライブがあるならその必要はないと思います。インストールの途中で古い環境からの移行をするオプションが現れます。これを使えば、High Sierraでの設定などを移行することも簡単です。
別ドライブにmacOSをインストールしたら、そのドライブのESPにCloverとkext類も入れておきましょう。それで起動できれば、Hackintosh設定で失敗して主ドライブが起動しない時のバックアップになります。
主ドライブにクリーンインストールする
単体で起動できるUSBメモリを作った場合は、主ドライブにクリーンインストールすることもできるでしょう。または、「別ドライブにインストール」した後であれば、それを起動して、主ドライブにクリーンインストールすることもできます。
ユーザデータまでフォーマットすると復帰が大変ですが、/Users以下を別ドライブや別パーティションに入れてあれば、システム部分をフォーマットしてクリーンインストールしてもそれほど手間はかからないと思います。