Wi-Fi と iOS Simulator がトレードオフになる
ASRock Z690 Steel Legend + Fenvi T919 + Sequoia の動作結果
Wi-Fi と iOS Simulator がトレードオフになる
### ■ 構成
* **MB**:ASRock Z690 Steel Legend WiFi 6E
* **CPU**:Intel 13th Gen 系
* **GPU**:AMD Radeon
* **macOS**:Sequoia 15.7.2
* **OpenCore**:1.0.6
* **無線カード**:Fenvi FV-T919(Broadcom BCM4360)
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### ■ 結論
今回の構成では、
**「Broadcom Wi-Fi(T919)」を有効にする場合と
「Xcode の iOS Simulator」を使用する場合がトレードオフになる**
ことを確認しました。
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### ■ 詳細
1. **Broadcom Wi-Fi(T919)を復活させるために
OCLP の Post-Install Root Patch(Wireless Patch)を当てると、
iOS Simulator が起動しなくなる(クラッシュ or 黒画面で停止)。**
2. **逆に Simulator を動かすために root patch を外すと、
Broadcom Wi-Fi と AirDrop(受信)が完全に使用不可になる。**
3. Sequoia では Apple が
**IO80211Family / IOSkywalkFamily を完全削除しているため、
OCLP のパッチが Simulator と競合している可能性が高いです。**
4. Ventura / Sonoma では同じ現象は発生していなかったため、
**Sequoia 固有の問題**と思われます。
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### ■ 試した対策(すべてNG)
* AirportBrcmFixup のバージョン変更
* SkywalkFamily の手動復元
* Xcode 16.2 / 16.3 beta
* root patch の部分適用
* SecureBootModel の変更
→ **いずれも Wi-Fi と Simulator の両立は不可**
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### ■ 現時点での結論
Sequoia では以下のように **二者択一**になります:
* **Fenvi T919(Broadcom)を使いたい人**
→ Wi-Fi / AirDrop(送受信可)は動くが Simulator が動かない
* **iOS Simulator を使いたい人**
→ Broadcom Wi-Fi を諦める(Intel AX210 などに交換)
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同じ構成で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
もし **T919 の Wi-Fi と Simulator を両立できた方**がいたら、
ぜひ情報を共有していただきたいです。
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