Thinkpad X220でHackintoshしたことのまとめです。結論としては、ThinkpadでHackintoshするのは面白かったけど、モバイルは実機で、デスクトップは自作Hackintoshというのがやはりお勧めだと思いました。
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まとめ
上記のサイトの情報とそこで配布されているファイルのおかげで、ほとんど試行錯誤することなくThinkpad X220を動かすことができました。キーボードやタッチパッドなどの動作をちゃんとさせるためにはおそらく色々と作業をする必要があったと思われますが、それが全部用意されていたことで大いに助かりました。スリープ、輝度調整、音量調整だけでなくてランプ(thinklamp)のon/offまでできる作り込みに感心しました。
Thinkpadの特徴的なトラックポイントでmacOSを操作するのは面白いです。トラックポイントは意外と便利で、癖になります。センターボタンを押しながらトラックポイントを操作すると、押しているだけでどんどんスクロールします。力加減でスクロール速度を調整できるのも良いです。ただトラックパッドでのピンチアウト、ピンチイン、スワイプなどのマルチタッチジェスチャ操作が出来ないので、macOSの操作で不便を感じます。特に、ピンチアウト・インでの拡大縮小操作が使えないのが不便です。
一方、小さくて作りの良くないトラックパッドはオマケな感じです。トラックポイント操作中にトラックパッドにうっかり触れてしまうこともあるので、これはPrtScキーを押してoffにしておくのが良いです。コアなThinkpadマニアもきっとみなさんoffにしていると思います。
しっかりした作りの古いキーボードも良い感じです。堅牢な作りの筐体で動くmacOSの画面を見るのも楽しいです。キーボードを含めて様々なパーツが、補修部品として多数販売されているのもありがたいです。キーボードのテカリも怖くないです。英語キーボードへの入れ替えも簡単です。
できること
- 画面が出る。上記のサイトでも言及されていますが、稀にartifactが出ることがあります。メモリを増強すると頻度が下がるようですが仕方ない現象のようです。
- スリープする。消費電力も数ワットです。
- 音が出る・マイクが動く。Siriの音声インタフェースも動きます。
- Bluetooth / WiFiが動く。Thinkpad純正のBluetoothだとContinuityは効かないようです。
- USB 3.0が使える。Core-i7モデルにだけ搭載されているUSB 3.0も使えました。ただ、上記のサイトによるとExpress Cardに挿すUSB 3.0カードがそのまま使えるそうです。無理してi7モデルにしなくても、使い道のないExpress Cardスロットを活用すればよかったかもしれません。
できないこと
- SDカードリーダは機能しません
- 指紋センサは動きません
- キーボードのマイクロフォン消音ボタンは機能しません
今後やるべきかもしれないこと
- LCDの交換。ほとんどのX220は安価なLCDなので、斜めから見ると表示品質が劣化します。このような現象が起きにくいIPS液晶モデルもオプションであったらしく、その液晶パネルが数千円程度で入手できます。表示が美しくなります。
AliExpress.com Product – New 12.5″ inch IPS FOR LENOVO ThinkPad U260 K27 K29 X220 X230 U260 X220i X220T X201T Laptop LED LCD Display LP125WH2 SLB1 SLB3 - 無線モジュールの交換。Apple純正に近いモジュールに交換することでContinuityが動くと思われます。
- macOS Mojaveを試す。今回のプロジェクトを手がけた直後に知らされた、Sandy BridgeがmacOS 10.14でサポート外になるという情報は少々ショックでした。Hackintoshなので、もしかしたら機種をごまかしてインストールできるのかもしれません。ただ、今回のアップデートにはMetal機能が関係しているようなので、Metal対応していないIntel HD Graphics 3000では全くダメなのかもしれません。Public Betaが配布されたところで試して、試してみたいと思います。
追記:macOS Mojaveが動きました