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macOSのためのGPUの選び方

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CatalinaのためにどのGPUを選んだら良いかという記事がありましたので抄訳して紹介します。また、その後のmacOSでNaviシリーズがサポートされたので、この情報を追記しました。結論は、AMDならばRadeonの

を、Nvidiaならば

が動きます。ただし、MontereyからKeplerシリーズは動かなくなりました。古いmacOSからドライバを持ってくることで動かすことは可能です。

Install Nvidia binaries files on Snapshot disk for macOS Monterey 12 - chris1111/Geforce-Kepler-patcher
Releases · chris1111/Geforce-Kepler-patcher - GitHub

(ここから抄訳)

NvidiaとWebDriverの現状

WebDriverが使えなくなった状況のままMojaveからCatalinaに移行しそうです。おそらくはこのあと、MojaveでもCatalinaでもWebDriverはサポートされないと思われます。ただしKeplerベースのGPUを使っているユーザは引き続きmacOSネイティブのドライバが利用できます。

なぜWhateverGreenが必要なのか?

macOSがネイティブにサポートするグラフィックスカードなのに、なぜWhateverGreenとLiluを使う必要があるのでしょうか?その理由は、PCとMacの内部配線が異なるため、Hackintoshでうまく機能しないためです。これを回避するために、デバイスの名前変更、フレームバッファ接続、オーディオコネクタのパッチ適用、ACPIを介したaty_config、cail_propertiesの変更などが必要です。WhateverGreenとLiluがこれらの作業を行ってくれます。内部構造に詳しい人達によってWhateverGreenは開発され、必要に応じてアップデートされていますので、これを使用しない理由はありません。以下の推奨カード、iGPUのすべてでWhateverGreenとLiluを使ってください。

そのほかに知っておくべきこと

動くAMD GPU

Navi シリーズ

Naviシリーズでは以下の GPUがネイティブにサポートされています。ただし起動オプションに、agdpmod=pikeraを追加する必要があります。

Vega 20シリーズ

MojaveからVega 20シリーズのGPUがネイティブにサポートされています。すなわち

が動きます。

Vega 10シリーズ

High SierraからVega 10シリーズのGPUがネイティブにサポートされています。すなわち

が動きます。Vega 10で避けるべきGPUブランドはXFXとSapphireです。ビデオBIOSとmacOSの互換性に問題があるようです。

Radeon 400/500 シリーズ (Polaris)

PolarisはmacOSによりネイティブにサポートされています。以下のシリーズです。ローエンドのRX550はPolarisではなくLexaコアなのでmacOSでサポートされていません。Polarisシリーズで避けるべきGPUブランドはXFXとASRockです。これもビデオBIOSとmacOSの相性に問題があります。解決できたという報告もありますが駄目なこともあるようです。避けたほうが無難です。

訳注:コメントいただいた内容によると、以下の状況でASRockが問題なく使用できたそうです。ASRock, Phantom Gaming D RX580、macOS 10.15.4 、Metal: 対応、機能セットmacOS GPUFamily2 v1、CPU: Core i7 2600K、RAM: DDR3 32GB、M/B: ASUS MAXIMUS V GENE。またフォーラムでもASRockのRX 580が動いた報告をいただいています。ASRockを避ける必要はどうやら無いようです。)

GCN 3 以前のカード

GCN 3以前のカードは、CatalinaでMetalをサポートすると思われますが、一部のカードは動かない可能性もあります。おそらくHD 7XXXシリーズ以降のGPUはMetal互換ですが、Catalinaでの動作確認はされていません。

Radeon R9 3xx (Fiji)

FijiもCatalinaでサポートされるとは思われます。しかし報告がありませんのでR5およびR7カードの成功を保証することはできません。また、リファレンスデザインと違うカードでは、macOSで動かすために多くの作業を必要とする場合があります。という条件のもとで、サポートされているカードは以下です。

動かないAMD GPU

Navi シリーズ (RX 5000)

macOSにはNavi用ドライバがありません。このカードが入っているとスリープなどの機能に支障をきたします。その場合は、サポートされていないGPUを無効化にするためのガイドを参照してください。以下のカードはサポートされていません

訳注:「動くAMD GPU」のセクションに追加したように、Catalina 10.15.1から元記事で紹介されている以下のカードは動きます。

Lexa シリーズ (RX 400/500)

Polaris GPUに似た型番ですが、全然異なり、どのバージョンのmacOSもサポートしていません。これもスリープ機能などで問題を引き起こしますので、併用する場合は、サポートされていないGPUを無効化にするためのガイドを参照してください。以下のカードはサポートされていません

動くNvidia GPU

Kepler シリーズ (GTX 6xx, 7xx)

KeplerシリーズはCatalinaで動作する唯一の100%ネイティブのNvidiaカードです。このうちGTX 650Ti、660、660tiで問題が報告されていますが、これはmacOSがGK106コアをサポートしていないことが原因です。(訳注:コメントでいただいた情報によると、Mojave,Catalina環境では、GK106のバグは直されたようで、問題なく動くようです。)

もう一つの注意点は、初期の製品には、FermiコアなのにKeplerコアと紛らわしい型番のローエンド製品があることです。また後期の製品のうち、GTX 745、750、750tiはKeplerではなく次世代のMaxwellですので注意が必要です。(訳注こちらのページを見ると、どの製品がどのアーキテクチャなのかわかります。コア名がGFなのがFermi, GKなのがKepler, GMなのがMaxwellです。GKの製品を選べば良いです。 )

動作するカードは以下です。

動かない nVidia GPU

Turing シリーズ (GTX 20xx, 16xx)

以下のカードはどのmacOSでも動きません

Volta シリーズ

以下のカードもどのmacOSでも動きません

Pascal Series (GTX 10xx)

PascalとMaxwellのサポート状況についてはみなさんご存知と思いますが、簡単に繰り返します。MojaveとCatalinaではサポートされていませんが、High Sierra 10.13.6以前ならばNvidiaのWebDriverとWhateverGreenの組み合わせで動きます。この条件で動くカードは以下です。

Maxwell シリーズ (GTX 9xx, 745, 750 とその ti版)

GTXでは900番台がMaxwellです。ただ、GTX 745, 750, および750tiは型番が紛らわしいですがMaxwellベースです。MaxwellシリーズもPascalと同じ状況です。つまり、以下のカードは、High Sierra 10.13.6以前ならばNvidiaのWebDriverとWhateverGreenの組み合わせで動きます。

Intel CPU 内蔵 GPU

iGPUを動かすために、FrameBufferパッチを適用する必要があります。また、Pentium、Celeron、Atom CPUに存在するiGPUは、ネイティブにサポートされたことがなく、かなりの作業が必要になるため、除外します。

Westmere i3/5/7-xxx

単にHD Graphicsと呼ばれていたiGPUです。High Sierra 10.13.6までのmacOSで動きます。残念ながらMojaveではサポートされなくなりました。古いkextを使って無理やり動かすことは可能です。

Sandy Bridge i3/5/7-2XXX

HD 2000, HD 3000です。これもHigh Sierra 10.13.6までのmacOSで動きます。残念ながらMojaveではサポートされなくなりました。古いkextを使って無理やり動かすことは可能です。

Ivy Bridge i3/5/7-3XXX

HD 4000に関しては、Catalinaで完全にネイティブに動きます。一方、HD 2500に関しては、Mojaveで一部分しかサポートされず、Quick Sync機能がサポートされていません。

Haswell i3/5/7-4XXX

以下のiGPUです。ほとんどがCatalinaでネイティブに動きます。ただHD4400だけは、DeviceID改変 + FakePCIID.kext + FakePCIID_HDGraphics.kextが必要か、もしくは、APCIパッチが必要です。

Broadwell以降のiGPU

以下のiGPUです。すべての動作報告が得られているわけではありませんが、Catalinaで使えると考えられます。

Skylake i3/5/7-6XXX

以下のiGPUです。すべての動作報告が得られているわけではありませんが、Catalinaで使えると考えられます。

Kabylake i3/5/7-7XXX

以下のiGPUです。すべての動作報告が得られているわけではありませんが、Catalinaで使えると考えられます。ただし、Pentium G4560に搭載されているHD 610は動きません。

Kabylake refresh/ Coffeelake i3/5/7-8XXX/9XXX

以下のiGPUです。すべての動作報告が得られているわけではありませんが、Catalinaで使えると考えられます。ただし、i3 8100と8350Kはそれ以外のCPUとは違うUHD 630を使用しています。

訳注:対応方法はこちらをご覧ください。)

早い話、何を買ったら良いの?

現時点でお勧めできるカードはAMDのPolaris(Rx 4xx, 5xx) 以降だけです。AMDのGCN 3以前とNvidiaのKeplerのような古いカードも動きますが、いつサポートを打ち切られるかわかりません。なので以下がお勧めカードです。リファレンスカードが一般的に安全です。XFXは避けたほうが良いです。

(抄訳おわり)


Redditの反応

この元記事に関してredditでいくつかコメントがありました。

VegaではXFXとSapphireを避けるべき?

4 votes and 7 comments so far on Reddit
r/hackintosh - Avoid Sapphire and XFX Vega? - reddit

これに対するコメントは以下のようでした。

Radeon VIIのブランド毎の違いはある?

3 votes and 5 comments so far on Reddit
r/hackintosh - Differences in Radeon VII brand? - reddit

これに対するコメントによると、「Redeon VIIは全てAMDが作っているリファレンスカードで、VBIOSのソースコードも提供されていない。そのためどのブランドのカードも同じもの」なのだそうです。

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