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Crucialの1TB NVMe M.2 SSD (CT1000P1SSD8) を使う


NVMeプロトコルのM.2 SSDが安くなっています。1TBでも1万円代前半です。ということでCrucialのお安い1TB M.2 SSD, CT1000P1SSD8をmacOSで使ってみました。問題なく動作し性能もそこそこ良いです。

SSDが安くなった

メモリーの価格が下がっている関係か、M.2 NVMe SSDも安くなっているようです。以前は、1TBだと結構なお値段だったのですが、セールだと1万円を切ってたりします。以下はその時のスクリーンショットです。

残念ながら現在の価格は1,400円ほど上昇して11,323円ですが、それでも1TBでのこの価格は、ちょっと前なら考えられなかった状況です。ただし、品薄のようで納期が長いです。(この記事の執筆時の状況です。現在の価格、納期は下のリンクから確認してください。)

マザーボードに取り付け

ということで、このSSDをmacOSで動かしました。使用したハードウェア構成は以下です。マザーボードはMSIのB360搭載Micro ATXです。SATAコネクタに接続した2.5 inch SATA SSDでmacOS Mojaveが問題なく動作しています。

銀色のマザーボードMSI B360M Mortar TitaniumにCore i3 9100Fを組み合わせたHackintoshを作りました。予算に優しい構成ですが最新4コアCPUと現行チップセットの組み合わせで高性能です。MSI B360M Mortar Titaniumチタン色マザボMSI B360M Mortar Titaniumは、現行チップセットを使ったマザーボードで唯一の銀色マザーボードです。一世代前の200シリーズの時には白いマザーボードとしてH270搭載のMSI H270M MORTAR ARCTICがありました。MORTAR ARCTICは北極圏をイメージした白と灰色のシリーズでした。Titaniumも昔からあるMSIのシリ...
MSI B360M Mortar Titaniumと9100Fで作る格安Hackintosh - Boot macOS

CT1000P1SSD8JPをマザーボードのSSD用M.2ソケット(CPUのすぐ隣の方のソケット)に取り付けました。廉価版のB360マザーボードなので、M.2 SSD用のヒートシンクは用意されていません。なので別途ヒートシンクを用意しました。CPU隣のM.2ソケットは、PCIe拡張カードに干渉しない場所にあるので、背の高いヒートシンクを取り付けられます。大型の空冷CPUクーラを使わなければ、ケースの高さまで上空が空いています。ギリギリの高さまでヒートシンクとしたいところです。そこで入手し得る限り背の高いヒートシンクを探して取り付けました。以下の製品で高さは3cmあります。マザーボードがチタン色なのでシルバー(塗装無しアルミ)版を購入しましたが、黒いマザーボードをお使いならブラック(塗装ありアルミ)版が合うと思います。

Amazonの写真では、取り付けゴムが輪ゴム色(ブラック版は白色)で多少微妙でしたが、実際に届いた製品には白い耐熱ゴムでした。マザーボードに取り付けるとこんな感じです。それほど違和感はありません。CPUのリテールクーラと比べると、背の高さがわかるかと思います。このM.2 SSDも他製品と同様に、酷使するとコントローラチップが発熱します。でもこれだけの熱容量のあるヒートシンクだと、穏やかに暖かくなる程度でした。

フォーマット

M.2 SSDをマザーボードに取り付けたら、ディスクユーティリティ.appでAPFSでフォーマットします。HFS+でフォーマットしても良いですが、macOSをインストールする際に結局はAPFSに自動変換されると思います。以前だとシステム用とデータ用にパーティション分けしたりしていたのですが、今はAPFSのコンテナ機能により柔軟にボリューム作成できるので、ちまちまとパーティション分けするのはやめました。ということで1TBを丸ごと一つのパーティションにしました。ディスクユーティリティ.appでは、M.2 SSDを選んで「消去」ボタンを押します。この操作により、SSD全体を占める1パーティションが作られ、その中にコンテナが一つ出来上がり、コンテナにボリュームが1個追加されます。macOSの伝統に従って、ボリューム名はMacintosh HDにしました。APFSコンテナなので、将来、このコンテナにデータ用のボリュームを新設・追加することが容易です。そうすれば、システム用とデータ用の2つのボリューム構成になり、macOSをクリーンインストールするときに便利になります。

Mojaveのインストール

現用の2.5 inch SATA SSDで起動して、macOS最新版をダウンロードし、M.2 SSDにインストールします。ここまでは通常のMac機種と同じです。今回は、ダウンロードの時間節約のために、あらかじめダウンロードしてあった10.14.5をインストールしました。10.14.6へのアップデートも問題ないはずです。9900Kマシンでは10.14.6インストール時にiGPUを無効にする必要がありましたが、このマシンはFモデルCPUで、そもそもiGPUが存在しないので、その心配はないと思います。この段階ではM.2 SSDから起動できません。2.5 inch SATA SSDからCloverを起動してM.2 SSDのmacOSの動作を確認します。

ESP内容のインストール

次に、現用の2.5 inch SATA SSDと、M.2 SSDの両方のESPをマウントし(それぞれ/Volumes/EFIと/Volumes/EFI 1としてマウントされるはずです)、2.5 inch SATA SSDの内容をM.2 SSDに、ファインダーのドラッグ&ドロップ操作でコピーします。あとはBIOSでM.2 SSDを起動ドライブに設定するだけで、macOSが起動しました。

システム環境で確認

システム情報を開いてM.2 SSDの動作を確認しました。TRIMが有効になっているようです。しばらく使用しましたが、特に問題はありませんでした。Crucialの格安のSSDがmacOSで使用できることが確認できました。

速度測定

この格安SSDは自作PCユーザの間で評判のようで、Windowsで測定した速度がいくつかのページで紹介されています。例えば、以下のページです。

QLC型64層3D NANDメモリチップの採用によって現行最新のSATA SSDに近い容量単価で3倍高速なアクセススピードを実現する新型NVMe M.2 SSD「Crucial P1 1TB(型番:CT1000P1SSD8JP)」をレビュー
QLC型NVMe M.2 SSD「Crucial P1 1TB」をレビュー。SATA SSDに近い容量単価でSATA S... - 自作とゲームと趣味の日々

これによるとCrucialの1TBモデルは、メーカー発表の仕様書通りの性能を発揮して、Readが2000MB/s, Writeが1700MB/sのようです。Windowsベンチマークでよく使われるCrystalDiskMarkに近い動作をするmacOS用の AmorphousDiskMark.app を使って速度を測定しました。その結果、仕様書通りの性能が得られました。macOSでもこのSSD本来の性能を活かせているようです。

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