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マザーボード起動スプラッシュ画像をMac風に変更する

起動時にマザーボードBIOSが起動するロゴマークを、本物Mac風に変更しました。ASUSのROGシリーズZ390マザーボードなので、ブート時に下のような画面が現れるます。これを、上に示したようなAppleマークにしました。変更にはWindowsのツールを使用しました。

システムやアプリが起動する時に現れる画面をスプラッシュ (splash) 画面と呼びます。アプリ画面に「突入」する直前に現れる画面だからなのだと思います。本物のMacでは、電源投入直後のスプラッシュ画面に黒字に白のAppleマークが表示されます。昔の機種では、グレー地に黒いAppleだった気がします。一方で、一般的なマザーボードではマザーボードブランドのロゴが表示されます。ASUS ROGシリーズでは多少控えめな上のようなロゴが表示されますが、一般的にはかなり派手です。簡単に変更できるものならシンプルなAppeロゴに変更したいと思っていました。

macOSだけで変更する

Windowsのツールを使えば簡単に変更できるらしいと知っていたのですが、できればWindowsを使わないでなんとかしたいと思っていました。そんな時、Redditに解説が投稿されていたのを発見しました。

この投稿者はASRock Z390ボードで試したところ成功したらしいです。でも結論から言うと、ASUS ROG Z390では簡単ではなかったです。以下で、この方法を簡単にご紹介します。

UEFIToolを入手する

UEFIToolというツールでBIOSイメージを変更できます。このツールをダウンロードします。Hackintoshコミュニティでお馴染みのvit9696さんもフォークしているようで、なんとmacOS版もありました。以下から、UEFITool.appをダウンロードします。

UEFI firmware image viewer and editor. Contribute to LongSoft/UEFITool development by creating an account on GitHub.
Releases · LongSoft/UEFITool - GitHub

BIOSのイメージを読み込む

次にUEFIToolを起動して、マザーボードのBIOS ROMファイルを読み込みます。今回は、ASUSのサイトから入手したROG-MAXIMUS-XI-HERO-WIFI-ASUS-1401.CAPという名前のファイルを使いました。読み込みが終了すると、以下のような表示になります。

下のメッセージ欄に、「BIOSイメージを加工するとAptio カプセル署名が無効になります」という警告が出ています。後でこれが問題になりました。

現在のスプラッシュ画像を確認する

ROMファイルが読み込めたら、現在のスプラッシュ画像の場所を確認します。そこで、File–>Searchメニューを開いてSearchダイアログを開きます。GUIDタブを選択し、7BB28B99-61BB-11D5-9A5D-0090273FC14Dを検索します。

UEFIToolウィンドウの下部のMessageウィンドウに、「GUID pattern “7BB28B99-61BB-11D5-9A5D-0090273FC14D” found as …」という表示が出るはずです。これの一つをダブルクリックすると、BIOSスプラッシュ画像が保存されているセクションが表示されます。
今回、3箇所見つかりましたが、一つだけが下位階層のあるFileでした。これしか開くことができないので、この検索結果をダブルクリックしました。この中のRaw Sectionがスプラッシュ画面のようです。これを選択して右クリックします。Extract Body…を選択します。
ここでファイル名を指定すると(今回はROGという名前にしました)、ファイルタイプがrawのファイルが作られます。プレビューで開くこともできて、以下のように現在のスプラッシュ画面であることが確認できました。

新しい画像に差し替える

新しい画像を用意します。画像は、1024×768画素 (72または96dpi) 以下が良いとか、1MB以下が良いなどのサイズ上限があるようです。50 ~ 100KBくらいが良いのではとのことです。今回は、Cloverテーマの一つのMinimalismからファイルをいただいてきました。ファイル形式は、jpegやpngやtiffなどが使えるそうです。raw形式でなくてもUEFIToolが自動的にrawに変換してくれるようです。先程の右クリックのメニューからReplace body…を選べば差し替えることができます。

画像を差し替えたら、いったん保存します。そしてUEFIToolで再度開き、先程のように7BB28B99-61BB-11D5-9A5D-0090273FC14Dを検索し、新しい画像に差し替えられているかを確認します。今回用意したpngとtiffのアイコンと、変更したBIOSファイルから取り出したrawのアイコンを示します。

こうして作成した新しいBIOSファイルにアップデートすれば良いのですが、ASUS ROG Z390ではダメでした。BIOSのアップデートツールEzFlashで、”Selected file is not a proper BUOS!”というメッセージが出てしまいます。

おそらくは上で書いたように、ファイルの署名情報が狂ってしまったことが原因だと思います。いろいろ検索したら、改造BIOSをインストールする方法もあるようです。UEFIツールだけを使ってできるようです。ただ複雑な手順が必要で、またセキュリティ機能を外して行う作業なため、面倒で危険な作業のようです。スプラッシュ画像を差し替えたいだけのためにそこまでやるのは割りに合わないと思いました。

Windowsのツールで変更する

ということで、仕方なくWindowsを使うことにしました。操作も不慣れなのであまり使いたくなくて、Windowsはもう何ヶ月も起動していません。久々に起動したら、更新項目が多数溜まっていて、起動するだけでも大変でした。使用するツールはASUS AI Suite 3です。この中にEZ UpdateというBIOSアップデートの機能があり、これを使います。ネットでも配布されていますが、マザーボード付属のDVDからインストールしました。アプリをインストールするだけなのに、何度か再起動させられたのですが、Windowsってこんなものでしょうか?ASUS AI Suite 3のメニューの中からEZ Updateを起動し、BIOSファイルを指定したBIOSアップデートをします。

ここではバージョン1401を選んでいますが、マザーボードはすでに1401になっているのでもう一度上書きすることになります。BIOSファイルを指定すると、右下のMyLogoのボタンが選べるようになります。これを選択すると、

新しいスプラッシュ画像を選択できるようになります。上で紹介したCloverテーマのMinimalismのアイコンをそのまま使うと、少し巨大過ぎました。UEFIToolで取り出したオリジナルの画像があれば、それを元に、消したり重ねたりして調整すると目指す大きさで表示されると思います。画像設定後、再起動になり、BIOSがアップデートされます。いつものBIOSアップデート作業と同様に、CMOS設定もクリアされるので、USBメモリーなどにバックアップしておくと再設定が楽です。

GIGABYTEのガイド

ここまではASUSのマザーボードの話でした。GIGABYTEに関するコメントをいただいたので調べてみたら、こちらにGIGABYTEマザーボードのスプラッシュを変更する方法が書いてありました。GIGABYTEが配布しているWindows用ツールを使う方法と、(なんと!)macOSユーザ用にUEFIToolを使う方法が説明してありました。

In this guide, we will change the motherboard’s brand logo on the first boot screen to the image of a custom iMac Pro. Gigabyte users can easily change using the apps provided by Gigabyte. If you use a different brand of board, you can change the logo through a custom BIOS created using UEFI Tool. …
How to change your mainboard boot logo image to custom iMac Pro image logo - ... - Climb Joe's Coffee Break

まとめ

ASUS ROG Z390マザーボード起動時の画像を白いAppleマークに書き換えました。UEFIToolを使用するとBIOSの書き換えが出来、これを使ってスプラッシュ画像も変更できます。ただメーカの署名が無効になり、アップデートが非常に困難だとわかりました。そこでやむなくASUSが配布しているWindows用ツールを使用しました。久々に慣れないWindowsを起動して大変でしたが、作業自体は簡単でした。Macのようなシンプルな起動画面になりました。だからと言って何も変わらないのですが、再起動してはニヤニヤしています。

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