モバイルはMacにして、デスクトップでHackintoshするのが理想的です。
HackintoshするならMacは買わなくて良いと思うかもしれません。でもMacは素晴らしいですので、ぜひ1… Macintoshを買おう - Boot macOS |
でも、あえて非合理的なHackintoshをするのも楽しいです。1台でも多くのマシンでmacOSを動かしたいと思っています。なので洗練されたエレガントなAppleハードウェアからかけ離れた無骨なマシンで、美しいmacOSが動くのを見るのも楽しいものです。
ということで、Macintoshハードウェアとは対局の、質実剛健なThinkPadにmacOSをインストールしてみたい欲望を抑えきれなくて、とうとうHackintoshしました。
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ThinkPad X220を中古で調達
ThinkPadといえばご存知の通り、かつて世界を制覇したコンピュータ業界の巨人IBMが作り出したノートPCです。のちにLenovo社に売り渡されてしまいましたが、堅牢でミニマルな外観にはMacintoshとは違った機能美があります。
ThinkPadには多数の機種がありますが、Hackintoshしやすいと定評のあるThinkPad X220を選びました。後述しますが、インストールに関する情報をとても丁寧に紹介してくれているサイトもあります。ThinkPad X220より後の機種では、いろいろ問題があり、X220が最後のHackintosh向けThinkPadじゃないかという意見もあります。例えば後継機種のX230では、WiFi/Bluetoothモジュールが取り外せないようです。また、何よりもX220は昔ながらのThinkPadらしい無骨なキーボードを備えています。X230以降になると、今のMacのような、キーキャップ同士が離れているアイソレーションキーボードになります。こういう今風のキーボードも嫌いではありませんが、どうせHackintoshするなら、Macintoshらしくないハードウェアで作ってみたいものです。
実機と同じCPU
X220は、Sandy Bridge世代のMモデルCPUを搭載しています。Mac miniとMacBook Proの2011年モデルで採用されているCPUです。具体的には、Macでは以下のSandy Bridge Mモデルが採用されています。
- Mac mini Mid 2011 (Macmini5,1) では 2415M, 2520M, 2620M
- MacBook Pro Eary 2011 (MacBookPro8,1) では 2415M, 2620M
- MacBook Pro Late 2011 (MacBookPro8,1) では 2435M, 2640M
このうちThinkPadでも採用されているCPUは、Core i5 2520M, Core i7 2620M, Core i7 2640Mです。 X220が採用しているCPUはどれもIntel HD Graphics 3000搭載のようで、Hackintoshのしやすさに関して差はないようです。でもHackintoshを目指して調達するなら、実機で採用されているCPUと同一のこの3種類を選びたいと思います。
また、X220は、Core i7モデルだけUSB 3.0を搭載しています。Sandy Bridge世代なのでUSB 2.0が主流なのは仕方ないところです。でも、高速なUSB 3.0が使えると色々とありがたいですので、ちょっと贅沢してCore i7モデルを選びました。でも、X220をHackintoshにするサイトの情報によると。PCIエクスプレスのUSB 3.0カードが動くらしいです。AliExpressでも類似のカードが販売されています。どうせ使い道のないPCIエクスプレススロットなので、これを買って、CPUはCore i5にしても良かったかもしれません。
足なんて飾りです
ThinkPadシリーズの良いところは、人気機種なので関連パーツをネットで調達可能なところです。AliExpressを見ると関連パーツがたくさん販売されています。
英語版のキーボードの新品交換部品が販売されています。日本の中古屋さんで日本語キーボード機種を買っても、簡単に英語キーボードに置き換えることができます。日本のAmazonでは日本語キーボードも手に入ります。中古のノートPCでは、キーボードがテカってしまっていることが多いです。指の油でテカるのか、表面が摩耗して光るのか不明ですが、キーボードを差し替えて新品気分を味わえるのはありがたいです。なので、中古で販売されている製品で、「キーボードがテカってます」とか「一部のキーが欠けてます」というような但し書きは、安く買えるチャンスと読み替えることができます。
「WiFiが動きません」という不具合も、多分問題ありません。搭載されているIntelの無線モジュールは、Hackintoshで使うことができませんので、最初から不要です。
HDDやメモリの容量も、気にする必要はありません。SSDに差し替えて、メモリー増設することになると思うからです。ちなみに、X220の最大メモリーは仕様では8GBですが、実際には16GB搭載できるようです。
時々「ゴム足が欠けています」という中古もあります。これなども狙い目です。AliExpressに行けば400円くらいでゴム足一式を買うことができるからです。ゴム足のことは気にしなくて構いません。
本体、蓋、パームレスト、裏蓋なども修繕部品が出回っています。もうなんでもありですね。部品が調達できる場所の傷、欠け、ひび割れのために、中古価格が大きく下がっていたら、それもチャンスかもしれません。
Amazonで調達
AmazonでX220の中古を物色してみました。 多数出品されていました。このうち実機で搭載されているCPUに限ると、Core i5 2520Mモデルが2.5万円前後、Core i7 2620Mモデルが3万円前後のようです。Core i7 2640Mは数が少なく7万円近いです。USB 3.0が欲しいならばi7 2620M、不要なら数も多くて多少安いi5 2520Mが良いようです。今回は、Core i7 2620Mモデルにしました。到着には4-5日かかるようです。
追記:USB 3.0にこだわらなくても良かった?
AliExpressを見たら、ExpressCardのUSB 3.0アダプタが多数売られていました。X220にはExpressCardスロットが付いています。廃れてしまった規格なのでUSB 3.0くらいしか使い道はないかと思います。 ExpressCardはPCI Express端子(およびUSB 2.0)を使った端子ですので、内蔵されているUSB 3.0のチップの相性が良ければ、そのまま使える可能性があります。昔のMacBook ProにもExpressCardは使われていました。もしかしたら、こういうのを買えば良かったのかもしれません(試していません)。
追記:macOS Majaveは非サポート?
ワクワクして発注してしまいましたが、昨夜のWWDS基調講演によると、次のmacOSのMojaveではSandy Bridge搭載のMacBook Pro, Mac miniがサポート外になるようです。でもHackintosh的な抜け道があるかもしれません。(2018/06/05)
追記:その後macOS Majaveが動きました
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今回は、macOSとCloverをインストールしたSSD/HDD/USBメモリを作り、これでX220を起動させ… Thinkpad X220でHigh Sierra (2)準備・到着・起動 - Boot macOS |