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ASRock Z590マザーボード搭載ALC1220で音を出す (その1)

(こちらは古い情報です。最新のAppleALC.kextを使うことで、ここで行った手順は不要になりました。こちらをご覧ください。2021/4/10)

ASRock Z590 Extremeに搭載されたサウンドチップRealtek ALC1220から音が出るようにしました。Z490のマザーボードを最初に使った時と同様に、FakePCIID.kextを使いIDを偽装します。近い将来、Z490の時と同様に、AppleALC.kextとOpenCoreがZ590チップセットに対応すれば、このような工夫なしで動くようになるのではと期待しています。

Z590マザーボードのサウンド

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ASRock Z590 ExtremeにComet Lake-S 10900Kを取り付けてmacOS Big Surを起動させました。今まで1900KはZ490で動かしていたのですが、なんとZ490のEFIのままでZ590でもログイン画面まで到達しました。課題はありますが一応の動作をしたのでご報告します。(更新:有線LANがどちらも動くようになりました 2021/3/29)Z590マザーボード第10世代CPUの10900Kを、今までASUSのZ490 Micro ATXマザーボードで動かしていました。計画変更でこれを通常ATXのマザーボードにしたかったのですが、今更Z490を買うのもつまらないので、いっそZ590のマザ...
ASRock Z590マザーボードでmacOSを起動する - Boot macOS

この結果、有線と無線のネットワークが動いています。USBは未調整ですがキーボード、Bluetooth関係は動いてます。でもマザーボードに搭載されたサウンドチップであるRealtek ALC1220から音が出ていませんでした。今回は、このサウンドチップを動かします。

Realtek ALC1220は、300シリーズチップセットから搭載されているサウンドチップです。AppleALC.kextで長らくサポートされているので、互換性は高いと思っていました。でもZ590マザーボードでは、AppleALC.kextを入れるだけでは動きませんでした。

一方、一部のZ590マザーボードでは、新しいサウンドチップのRealtek ALC4080 が搭載されています。新しいので互換性が心配でしたが、実はALC4080はUSB接続で動いていて、USBオーディオとして機能するのでドライバの心配がいらないという報告がいくつか上がっています。オンボードサウンドのことだけを考えたら、ALC1220よりも、新しいALC4080が搭載されたマザボの方が面倒がなくて良いかもしれません。

PCIIDを偽装する

まずは、ALC1220がサポートするlayout-idをいくつか試してみましたが、音は出ませんでした。ALC1220の場合、使用できるlayout-idは、1, 2, 3, 5, 7, 11, 13, 15, 16, 21, 27, 28, 29, 30, 34だそうです。layout-idは多少違っていても大抵は音が出るので、全く動かない場合は、layout-idの問題ではないと思われます。

他の方法を検索しましたが、結局、以前、Z490マザーボードが出始めた時に使った方法が有効でした。サウンドチップのPCIIDを偽装する方法です。

前回紹介したASUSのZ490マザーボードROG STRIX Z490-G GAMINGで、動かなかったオンボードオーディオとEthernetが動きました。少しトリッキーな方式のような気がしますが、hackintoshコミュニティのサポートが充実するまでのつなぎとしては十分です。追記:OpenCore 0.6.0とAppleALC.kext 1.5.1になり、オーディオはレイアウトID(このマザボは7)を指定するだけで動くようになりました。こちらをご覧ください。参考にしたページ前回は、OopenCoreのComet Lake-S バニラインストールガイドに従って、正攻法なインストールを行いました...
ASUS ROG STRIX Z490-G GAMINGの音とLANを動かす - Boot macOS

この方法に従って、以下のkext、

を追加し、config.plistのDevicePropertiesに以下を追加しました。PciRoot(0x0)/Pci(0x1F,0x3)はALC1220のデバイスパスです。これのdevice-idをA348に、layout-idを1にする設定です。

Z590マザーボードに搭載されたALC1220には、ベンダー:デバイスIDとして、8086:F0C8が割り当てられています。このIDが、現在のバージョンのOpenCore/AppleALCには登録されていないようで、Hackintool.appで調べると、Device Nameが???という表示になります。

そこで、上記の内容をconfig.plistに加えることで、このIDが8086:A348になります。このIDはCannon LakeのALC1220のdevice-idと同じ値なので、下記のようにCannon Lakeの名前が表示されるようになります。

以上の作業を行うことで、無事、オンボードサウンドが出るようになりました。

まとめ

Z590マザーボードのオンボードサウンドチップであるRealtek ALC1220から音が出るように設定しました。以前のZ490の時もそうでしたが、OpenCore/AppleALCがZ590搭載のALC 1220に対応してくれれば、この作業は不要になると期待しています。

OpenCore 0.6.0が出たので、ASUSのZ490マザーボードROG STRIX Z490-G GAMINGのオーディオを再設定しました。OpenCore 0.6.0とAppleALC.kext 1.5.1がZ490マザーボードに対応したことから、PCI IDを偽装しなくても動くようになりました。今までの設定前回は、OpenCore 0.5.9を使ってZ490マザーボード搭載コーデックを動かしました。特別な設定不要で音が出たASUSの先代Z390マザーボードには、ASUSの仕様書によると、オーディオユニットにはSupremeFX S1220という名前が付けられています。Hackintoolなどで調べるとコーデックはRealtekのA...
ASUS ROG STRIX Z490-G GAMINGの音を動かす(続編) - Boot macOS

次の作業はUSBの15個制限の調整です。ぼちぼち対処していきます。

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