フォーラムの話題に刺激されて「いま一番おすすめの自作Hackintoshのためのパーツ構成」を考えてみました。「一番」と言うお題なので、無理して一つだけ選んで、その後に言い訳を書きました。ご意見・ご異論あると思いますのでコメントでお知らせください。
なお、いろいろな作例をBUIDSのカテゴリーでまとめてあります。またUSER BUILDSのFORUMに皆さんからお寄せいただいた多数の作例が集まっています。参考になさってください。
追記:Big Surが出たので追記しました (2020/11/16)
Table of Contents
マザボ:ASUS ROG STRIX Z390-F GAMING
これからの主流のZ490も良いのですが、2.5Gbps LANが新しすぎるのでPCI IDを偽装しないといけない点が面倒です。設定すればLANは動きますし、従来通りの1Gbps LANが搭載されたZ490マザボを買っても良いです。でも1つだけ選ぶということで、ここでは実績のある300シリーズにしました。ただ古い世代なので、間も無く市場から消える可能性があります。また、新しい方が好きという人は400シリーズにして問題ないです。
マザーボードの選択肢は多いので、300シリーズに限定しても、たくさんの良い候補があります。ユーザが多く、Hackintoshを成功させたと言う報告の多いものが良いです。何かのトラブルがあった場合に、解決策が見つかる可能性が高いです。と言うことで、マザーボードシェアが1位のASUSと、Hackintosh黎明期に人気のあったGIGABYTEが良いです。MSIやASRockも同様に動きますが、あえて一番と言うと、このどちらかです。Zではなく、HやBなどのチップセットも良く動きます。でも、マザーボードはそれほど価格差も大きくないので、あえて一つを選ぶならZで良いでしょう。またATXフォームファクタを選びましたが、目的によって他のサイズでももちろん良いです。
1番を選ぶと言うことで、ASUS ROG STRIX Z390を選びましたが、他にも良い候補はたくさんあります。このマザーボードが飛び抜けて適しているわけではありません。でも良く売れているので、ネット上に報告も多いです。BIOS設定もおそらくはデフォルトでも動くくらいに簡単なはずです。また他の同クラスのマザボと比べて、PCIeスロットがたくさんあります。拡張性が欲しくてHackintoshする人には最適です。個人的に感じるイマイチな点は、文字を多用したデザインがちょっと好きじゃないところです。なので実はASUS ROG MAXIMUS XI HEROを使ってます。
400シリーズでしたら、同じASUS ROG STRIX Z490が良いかなと思います。これもよく使われていて、またPCIeスロットが多い機種です。CPUは、これも実機に近いものが搭載されている10900(K), 10700(K), 10600, 10500あたりでしょうか。
CPU: Intel Core i5-9600K
マザボをZ390にしたらCPUはCoffee Lake-Sです。ここではコストパーフォマンスを考えて9600Kにしましたが、Core i9-9900Kでも同様に良いです。理由は、iMacで採用されている第9世代CPUが9900Kと9600Kだからです。なので、一つだけ選ぶとしたら、9900Kか9600Kのどちらかになると思います。無印の9900, 9600でも同様に良いと思います。さらにはコストパーフォマンスと予算を考えて、9700K, 9700, 9500, 9400, 9100なども良いです。 iGPUの無いFモデルも動きますが、macOSにはiGPU前提の機能が多少あるので、iGPUのあるCPUが無難です。
Comet Lake-Sで作るなら、10700K, 10600, 10500が良いと思います。これも理由はiMac 2020で採用されているモデルだからです。10900K, 10900も、iMac 2020でクロック違いのApple専用モデル10910が採用されているので、互換性は高いです。
グラボ:Sapphire RX 580 Pulse
一つだけ選ぶとしたら、Sapphire RX 580 Pulseです。理由は、Apple準純正とも言えるiGPU開発キットに組み込まれていたモデルだからです。以前のmacOSでは、このカードだけが完璧に認識されていた時期もありました。とは言え、今はどのブランドのRX 580でも互換性は問題ありません。RX 580はOOBで動くだけでなく、macOSのドライバーと相性が良いのか性能が良く引き出されています。しばらくはおすすめのグラボであり続けると思います。だんだん品薄になってきているので、確保しておいた方が良いでしょう。
Big SurになってRadeon Naviアーキテクチャのサポートが充実して、RX 5700 XTがRX 580の1.6倍くらいのスコアを出すようになりました。なのでRX 5000シリーズも良いと思います。
無線モジュール:Fenvi FV-T919
これは迷うところはないです。WiFi/Bluetoothが、取り付けるだけですぐに動きます。設定やkext類が不要です。macOSにはWiFi/Bluetoothが前提の機能がありますので、互換性の高い無線モジュールが必要です。詳しくはこちらを。
FenviのWiFi/Bluetooth PCIe拡張カードを入手しました。FV-T919という型番です。これに搭載された無線モジュールBCM94360CD はMac Pro 2013などで使用されているので、macOSと互換性が高く、OOBで問題なく動きます。FenviのFV-T919を発注Fenviというメーカが、Broadcomの無線モジュールであるBCM94360CDを使用したWiFi/Bluetoothアダプタを作ってます。PCIe拡張スロット (PCIe x 1) に挿して使用する拡張カードです。BCM94360CDはMac Pro 2013などで使用されている最上位モデル無線モジュールで、macOSとの互換性が高いです。取り付け... WiFi/BluetoothアダプタFenvi FV-T919 - Boot macOS |
この他のパーツ
これ以外のパーツ、例えばメモリー、電源 (600Wくらいかな)、SSD/HDD、CPUクーラー、などは何でも良いです。メモリーは16GBもあれば十分です。電源は600Wくらいかな。起動ドライブはSSDがおすすめで256GBあれば当分は使えて、最低必要なのは30GBくらいです。一般の自作PCでの評判を参考に適当に選んでください。