シングルボードコンピュータLattePanda AlphaにmacOSをインストールした記事を書きました。その続編です。今回は、Bluetooth/WiFi環境を整えました。
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LattePanda搭載無線モジュール
LattePandaには、Intelの無線モジュールが半田付けされています。Model 3165D2Wと書いてあります。これは802.11 ac(2.4 G & 5 G)のWi-Fiに加えて、Bluetooth 4.2をサポートしています。インテルのモジュールなのでmacOSからは全く使用できません。なので、BIOSメニューでBIOSメニューでDisabledに設定します。
無線モジュールを追加する
WiFi/Bluetooth無しで使う用途もあると思います。Arduinoを搭載している特徴を生かして、組み込み用のシステムを作るなら有線LANだけで使うことも多いと思います。また画面共有などのネットワーク越しで開発がメインなら、マウスやキーボードの利用頻度は少ないのでBluetooth無しでも良いかもしれません。
IO DATAのUSB-BT40LE
とはいえ、せっかくmacOSが動くのですから、macOSを生かせるトラックパッドを接続したいです。それにはBluetoothだけは欲しいところです。簡単に安価にBluetoothを追加するなら、USBアダプタのIO DATAのUSB-BT40LEが良いです。iOSとのcontinuityは難しいですが、通常のキーボード、トラックパッド、サウンドデバイス接続なら問題なく使用できます。
ただ、少ないUSBソケットを一つ占有してしまうのはちょっともったいないかもしれません。LattePanda Alphaには、せっかくM.2 E-keyソケットが付いていて空いているので、これを生かしたいと思います。以下では、ここに追加する無線ユニットを考えてみます。無線モジュールの詳細は、こちらの記事をみてください。
DW1830
M.2ソケットのモジュールでmacOSと互換性の高い製品に、DW1830があります。$50程度とちょっとお高いのですが、互換性は高いです。WiFiはOOBで動き、Bluetoothもkextを追加すれば動くようです。iOSとの連携も期待できます。
純正カードアダプタを使う
多少分厚くなっても構わないなら、純正品で使われているBCM943602CSと、それをM.2に変換するカードを使用しても良いかもしれません。こちらの方が互換性が完璧な上に、合計金額も安いです。ただ、ネジ穴が合いませんので、両面テープと結束バンドなどで固定する必要があると思います。
DW1560
iOSとの連携を諦めれば、DW1560も良いと思います。DW1560のWiFiは安定して動きます。またBlutoothにはIO DATAのUSB-BT40LEと同じく、昔のMacで使われたBCM20703が採用されています。iOSとの連携が無かった時代のチップですのでその機能はありません。頑張ってパッチを当てれば連携機能が動かなくはないようですが、困難な作業です。しかし、通常のキーボード、トラックパッド、サウンドデバイス接続なら問題なく使用できます。今回は、iOS連携は不要と考えたので、これを使ってみました。RehabMan-FakePCIIDと、 RehabMan-BcrmPatchRAMから以下のkextを入手すれば動きました。
- FakePCIID.kext
- FakePCIID_Broadcom_WiFi.kext
- BrcmFirmwareData.kext
- BrcmPatchRAM2.kext
AliExpress.com Product – BCM94352Z BCM94352 DW1560 NGFF 867Mbps Bluetooth 4.0 Wlan Card for MAC
DW1560はDW1830と比べると半額くらいです。また技適マークも入っていましたので安心して使えると思います。ただ、LattePandaには2280サイズ用の取り付け穴しかありませんので、ネジで固定できませんでした。ネジの代わりに、100円ショップで売っている強力両面テープで貼ってみましたが、かなり発熱するためか、しばらくすると浮いてきます。プラスチック板で押さえ板のようなものを作って、固定した方が良いかと思いました。
DW1560はamazon.co.jpでも売られていますが、少し・かなり高いです。