更新:これはmacOS 10.13.2と10.13.3のための情報です。macOS 10.13.4以降の情報はこちらをご覧ください。(2018/4/17)
SonnetはThunderbolt経由でMacintoshに接続する外部GPUボックスを販売しています。 Breakway PuckとBreakway Boxという製品です。
Breakway Puckは小型の外付けボックスで、RX 560/570が組み込まれた2種類のバリエーションがあるようです。Breakway BoxはPCIeスロットを内蔵していて、グラフィックスカード無しのモデル、Sapphire Radeon PULSE RS580搭載モデル、電源容量が350/550Wのモデルのバリエーションがあるようです。Sapphire Radeon PULSE RS580搭載モデルは、Apple External Graphics Development Kitとしてアップル社の開発者向けサイトで販売されています。
External Graphics Development Kit – Apple Developer
これらの製品のマニュアルはネット上で閲覧できます。このマニュアルの中で、
- AMDグラフィックスカードと互換性のあるMacintosh
- macOSと互換性のあるAMDグラフィックスカード
が紹介されています。Hackintoshの機種設定と、AMDグラフィックスカードを選ぶ参考になると思いますので、この内容を見てみます。なお、10.13.2が出てからこの書類は更新されています(2017.12.7バージョンになっています)。
http://www.sonnettech.com/support/downloads/manuals/egfx_macos_high_sierra_ug.pdf
以下はこのマニュアルの翻訳です
追記:なんとこのPDFがSonnetのサイトから削除されてしまったようです。ダウンロードしておけばよかった。と言うことで、以下の翻訳しか手元にありません。
Table of Contents
macOS High Sierraにおける外部AMDグラフィックス
macOS High Sierraにおける外部AMDグラフィックスのサポートは、公式には2018年春までベータ版状態です。現在では、外部グラフィックスによる内部ビデオの高速化は提供されていません。Sonnetがもっとも正確な情報と考えている内容を、このマニュアルでまとめておきます。なお、外部グラフィックスに関して、現時点では、アップルからもAMDからもサポートを得られないことに注意してください。Sonnet社製品を使ってなんらかの問題があったら、Sonnetの顧客サービス、support@sonnettech.comに連絡してください。その際にはSystem Reportを添付してください。
互換性のあるMac
お使いのMacintoshで外部AMDグラフィックスがベータ版サポートされていることを確認してください。Thunderbolt 3を備えたMacは全て互換性があります。
- iMac 2017モデル imac18,1-18,3
- MacBook Pro 2016モデル MacBookPro 13,1-13,3
- MacBook Pro 2017モデル MacBookPro 14,1-14,3
macOS 10.13.2では多くのThunderbolt 2とThunderbolt搭載Macで、外部AMDグラフィックスが動きます。これらの機種では、Thunderboltケーブルと、Apple Thunderbolt 3 (USB-C) to Thunderbolt 2 Adapterが必要です。
- iMac Mid 2011 iMac12,1–12,2 (with AMD Graphics) 未検証
- iMac Late 2013-Late 2015 iMac14,1–17,1 (with Intel or AMD Graphics) 互換
- iMac Late 2012-Late 2013 (with NVIDIA Graphics) iMac13,1–14,2 非互換
- Mac mini Mid 2011–Late 2015 (with Intel Graphics) Macmini5,1– 7,1 互換
- Mac mini Mid 2011 (with AMD HD 6630M Graphics) Macmini5,1– 5,2 非互換
- Mac Pro Late 2013 MacPro6,1 非互換
- MacBook Pro Early 2011–Early 2015 (with Intel or AMD Graphics) MacBookPro8,1–12,1 互換
- MacBook Pro Mid 2012–Late 2013 MacBookPro9,2–11,3 (with NVIDA Graphics) 非互換
訳注:互換性があるとされた機種は全てIntel Graphicsからの映像出力を提供しています。Intel Graphicsをenableにしないと性能低下が発生することを確認していますので、それと関係があるのかもしれません。Thunderboltを搭載しているにも関わらずMacPro6,1が非互換なのもiGPUが無いためかと思われます。
互換性のあるAMDグラフィックス
macOS High Sierraと互換性のあるAMDグラフィックスカードを持っていることを確認してください。以下の構成は、macOS High Sierra 10.13.2でプラグアンドプレイの互換性があります。
- Radeon RX 570を搭載したBreakaway Puck (RX 560搭載モデルは非互換)
- Radeon RX 470, 480, 570, 580を搭載したBreakaway Box 350
- Sapphire Radeon PULSE RX 580を搭載したBreakaway Box 350 Developer Edition (訳注:Appleの開発キットです)
- Radeon RX 470, 480, 570, 580, Vega 56を搭載したBreakaway Box 550
- Radeon Vega 64またはAMD WX9100を搭載し電源を650Wに強化したBreakaway Box (どのモデルも可)
- 水冷Radeon Vega 64を搭載し電源を650Wに強化したBreakaway Box 350
訳注:RX 470, 480, 570, 580, Vega 56, Vega 64およびAMD WX9100が使えるということです。
セットアップ
- もしBreakaway Boxを持っているなら、ボックスに互換性のあるグラフィックスカードを差して、補助電源を接続して、ボックスを閉じて下さい。
- Breakaway Boxまたは Puckに電源ケーブルをつなぎます。電源スイッチのあるBreakaway Boxの場合は、オンにします。 BoxとPuckは、Thunderbolt 3によりコンピュータ接続されるまでオンになりません。Breakaway BoxまたはPuckをコンピュータにThunderbolt接続し、macOSを起動します。通常の起動より時間がかかるかもしれません。
- モニターに配線します。(内部ビデオは外部グラフィックスカードで高速化されません)ゲームや他のアプリケーションでグラフィックス高速化の効果を得るために、外部モニターをメインモニターにしてください。システム環境を選んで、配置を選んで、メニューバーを外部モニタにドラッグします。物理的な位置関係に合わせて、モニタ位置関係を調整してください。
制約や注意事項など
- 外部グラフィックスはiMacやMacBook Proの内部ディスプレイを高速化しません。
- AMD外部グラフィックスカード名は、システムに正しく表示されないかもしれません。Developer EditionのBreakway Box 350に組み込まれたSapphire PULSE Radeon RX 580はmacOSで「Radeon RX 580」と正しく識別されます。他のGPUはだだしく認識されず、「AMD R9 XXX」のような表示になります。
- 外部グラフィックスはミラーリングをサポートしません。
- 起動・再起動するときに外部グラフィックスが接続されていると、オートログインが機能しません。
- 外部グラフィックスをホットプラグ・アンプラグする場合は、ログイン画面に戻る必要があります。
- 外部グラフィックスには最大4個のモニターが接続できます。
- ブートキャンプはサポートされていません。
- FacebookページのBreakway Boxブログ https://www.facebook.com/SonnetTech/ で使用体験をシェアしてください。
訳注:名前の表示を正しくする方法はこちらに書いておきました。
トラブルシューティング
- Breakaway Boxでグラフィックスカードが認識されない 外部電源を接続したかどうか確認してください。
- モニターの最高画素が選択肢に出ない システム環境設定:ディスプレイを開いて、変更ボタンをオプションクリックしてください。可能な画素数が現れます。
- 外部モニターが暗いまま、またはマルチモニタに表示が出ない ログアウトしてログインしてください。それで表示が出ない場合はNVRAMをリセットしてください。
©2017 Sonnet Technologies, Inc. December 7, 2017