macOS 12.1からRadeon 6600XTが使える

AppleのmacOS 12.1 betaリリースノートによると、AMD Radeon RX 6600XTが使えるようになったとのことです。色々なサイトで話題になっていますが、元ネタは以下のようです。

情報のまとめ

これによると「ディスプレイに関するmacOS Monterey 12.1 betaの新機能:AMD Radeon 6600XT GPUを搭載したグラフィックスカードが使用可能になります。」とのことです!

Redditのコメントには以下のような内容が書かれてました。

  • Radeon RX 6600無印も6600XTと同じくNavi 23なのでdevice IDを偽装すればたぶん動く
  • Radeon RX 6900XTの新しいバージョン(XTXHチップ)もdevice IDを0x73BFに偽装する必要があるけど動く
  • Radeon RX 6700XTはNavi 22であり、GPUチップが違うので引き続き動かないと考えられる

6700だけはなぜかmacOSでサポートされない様子です。次期Mac製品ラインナップに関係しているのかもしれません。ということで、macOS 12.1でサポートされるRadeon RX 6000シリーズは

  • Radeon RX 6900XT
  • Radeon RX 6800XT, 6800
  • Radeon RX 6600XT (6600無印も対応可能?)

ということになりそうです。

12.0と12.1のkext比較

グラフィックスドライバーは、/System/Library/Extensions にあると思われます。macOS 12.0とmacOS 12.1で、それらしい名前のファイルを探してみたところ、そのどちらにも、AMDRadeonX6000という名前で始まる.kextファイルが3個、同じく.bundleファイルが3個ありました。

内部的にはこれらはディレクトリです。、その中のContents/Info.plistを比較したところ、.bundle/Contents/Info.plistの中身は、バージョンの記述の違いだけでした。一方で、.kext/Contents/Info.plistの中身には違いがありました。このため、6600XT対応のために内容が更新されたのは、以下の3個の.kextファイルだと思われます。

  • AMDRadeonX6000.kext
  • AMDRadeonX6000Framebuffer.kext
  • AMDRadeonX6000HWServices.kext

AMDRadeonX6000.kext

12.0と12.1でAMDRadeonX6000.kextのInfo.plistを比較すると、以下の行を含む内容が追加されていました。6600XTに搭載されたNavi 23のために対応した部分と思われます。

<key>AMDNavi23GraphicsAccelerator</key>
(略)
<key>IOClass</key>
<string>AMDRadeonX6000_AMDNavi23GraphicsAccelerator</string>

AMDRadeonX6000Framebuffer.kext

こちらにのInfo.plistも比較したところ、12.1版には、Navi23に対応して追加されたフレームバッファと思われる情報が書かれていました。

AMDRadeonX6000HWServices.kext

このContents/Info.plistの中に、IOPCIMatchというキーがあります。12.0の内容が以下だったのに対して、

<string>0x73101002 0x73121002 0x73181002 0x73191002 0x731A1002 0x731B1002 0x731F1002 0x73401002 0x73411002 0x73431002 0x73471002 0x734F1002 0x73601002 0x73A21002 0x73AB1002 0x73BF1002 0x73A31002</string>

12.1では以下のように変更されていました。

<string>0x73101002 0x73121002 0x73181002 0x73191002 0x731A1002 0x731B1002 0x731F1002 0x73401002 0x73411002 0x73431002 0x73471002 0x734F1002 0x73601002 0x73A21002 0x73AB1002 0x73BF1002 0x73A31002 0x73E31002 0x73FF1002</string>

これは、対応デバイスの情報だと思われます。8桁の16進数のうち、下4桁がベンダーIDで、1002はAMDのvendor IDです。上4桁がdevice IDです。

  • 0x73E31002
  • 0x73FF1002

の2機種が追加されています。実際の商品とデバイスIDの組み合わせのしっかりした情報は見つけられなかったですが、巷の情報では、以下の対応だそうです。

  • 73E3: Radeon Pro W6600
  • 73FF: RX 6600, 6600M, & 6600 XT

6600無印には対応している可能性があります。

5件のコメント

  1. おつかれさまです。
     追加情報です。 以下はCloverのモデレーターSliceからです。
    There is a new feature for RX6800 cards “Resizable Pci Bar” which can be set in BIOS and improve performance for Windows.
    But macOS can crash as the feature is not supported. This Quirk permits you to set this feature in BIOS for Windows but set safe value for macOS.
    Thank to Acidanthera for the investigation. They recommend safe value 0 and maximum 10.
    From other users I know good value 8.
    WIndowsのときと、Macのときで切り替える設定とのことです。
    ひとまず、Cloverの方は、
    [Latest commit of Clover] Clover Release v5.1 r5141以降の最新コミット (10月30日)
    https://mifmif.mydns.jp/alpha/?p=2252
     ちょっと回りくどくCloverから逆輸入の情報ですが、私のサイトで・・・これからすぐにOpenCoreの方もビルドします。

    1. こちらに書くの遅れました。すみません。
      [Latest commit of OpenCore]OpenCore0.7.4以後の最新コミット(10月30日)
      https://mifmif.mydns.jp/alpha/?p=2256
      で、Resizable Pci Bar対応の、OpenCoreのコミットビルド結果を上げました。
      Configration.pdfで具体的に紹介されています。
      お役に立てればいいですが・・・

  2. McProのデフォルトのGPUはRadeonPro580Xでしたから、今年8月に導入されたRadeon PRO W6000X(6800X, 6800X Duo, 6900X)の末っ子になるのでしょうかね。

  3. 参考 RX 6600 XTって、前世代のRX5700 XTと比べてパフォーマンスでは、互角?それともちょっと上?

    既にRX5700 XT(2.5スロットを要す廃熱多大のボード ROG-STRIX-RX5700XT-O8G) を売り払ってしまった身ですが、現在 保有しているRX570では物足りなくて ”コストパフォーマンスが良くて値段がそこそこの代替製品” RX6600 XT ( 例 AMD Radeon RX 6600 XT Challenger Pro 8GB OC : 中古価格 おおよそ70K)に興味があります。

    1)OpenCLでのSCORE比較
     RX5700 XT 70000前後
     RX6600 XT 76000前後

    2)消費電力値 比較
     RX5700 XT 推奨 PSU 600W
    RX6600 XT  推奨 PSU 500W

  4. 比較サイトによると、RX 6600XTの性能は5700XTより互角か少し上らしいです。TDPは7割くらいになるので、省エネになって良いのではと思います。

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