Z490マザボ搭載WiFiをmacOS対応品に交換する

ASUSのZ490マザーボードROG STRIX Z490-G GAMING (Wi-Fi) のIntel製WiFi/BTモジュールをBroadcom製のBCM94360NGに交換しました。ただZ490から無線用M.2ソケットがCNVi専用になってしまいました。それでSSD用のM.2ソケットに、M Key, E Key変換M.2カードを使用して取り付けました。

デスクトップでE Key M.2を使う

macOSで使えるWiFi/Bluetoothモジュールは、こちらの記事で紹介してあります。

通常は、デスクトップマシンならPCIeスロット、ノートPCやミニPCならばM.2コネクタを使用して無線モジュールを取り付けるのが一般的です。とはいえ、デスクトップ構成でもPCIeスロットが使えない、もしくは温存しておきたい場合があります。特にmini ITXマザーボードにはPCIeが1本しかありません。これをmacOSでほぼ必須のグラフィックスボードに使用してしまうと、無線モジュール用のPCIeスロットがなくなってしまいます。その場合、M.2ソケットが空いていれば、それに無線モジュールを取り付けられます。

非CNViにも対応したマザボ

市販のWiFi機能搭載マザーボードには、M.2ソケット方のWiFi/Bluetooth無線モジュールが搭載されています。バックパネルのところにアンテナ端子が用意されていますが、その内側にシールドされた金属箱がある場合が多いです。この中に、M.2ソケットと無線モジュールが入っています。最近のかっこいいバックパネルカバーのついたマザボも、裏側のネジを外せばカバーが外れて、コネクタ部品が見えるようになります。

なお、このシールド箱内部のM.2ソケットは、SSDを接続するM Key M.2ソケットとは違い、E Key M.2ソケットと言うタイプです。M KeyがPCIeを4レーン持っているのに対して、E Keyは2レーンで、その代わりにUSBなどを備えています。Bluetooth機能はE KeyのUSBを利用しています。

  • M Key M.2 : PCIe x 4
  • E Key M.2 : PCIe x 2, USB ほか

シールド箱は、マザーボード裏側のネジを外すと取り外せます。取り外すと中にはE Key M.2無線モジュールがあり、マザーボードのM.2ソケットに挿さっています。

Z370世代までのWiFi搭載マザーボードでは、このE Key M.2ソケットに通常のPCIe/USB接続のM.2無線カードが取り付けられていました。Z390世代になって、インテルチップセットにWiFiサポート機能が搭載されていて、それと連携するインテル統合接続 (CNVi) という仕組みが用意されました。これは、WiFiのMAC層をチップセットで担当して、信号処理や無線の物理層をM.2カードで担当します。でもZ390では従来型の非CNVi方式M.2無線カードも引き続きサポートされていました。なので、Z390世代より前のマザーボードなら、以下の方法で、macOSと互換性のあるBCM94360NGに交換できます。

この金属シールドは、さらにネジ1個を外すと開けられます。これで、中の無線モジュールをBCM94360NGに交換し、macOSで使用できます。

CNVi限定のマザボもある

ところがZ490になって、多くの無線搭載マザーボードのE Key M.2ソケットが、インテルCNViに対応した無線モジュール専用になってしまいました。前回、ASUS ROG STRIX Z490-G GAMING (Wi-Fi)にmacOSをインストールしました。

このマザーボードも、バックパネルのシールド内コネクタは引き続きE Key M.2ですが、従来型のM.2無線カードが動きません。ASUS ROG STRIX Z490-G GAMINGには、少し安価なWiFi無しのモデルもあります。あえてWiFiモデルを入手したのは、もしかしたらBCM94360NGが使えるかもしれないと思ったからです。でも、残念ながらE Key M.2ソケットはCNVi専用でした。SchmockLordさんのGitHubにも「使えません、信じてください」と書いてありました。実は上に掲載した写真は、このマザーボードでも、もしかしたら動くのではと思いつつ、作業した際の写真でした。

SSD用M.2に無線を取り付ける

今回はmicro ATXなので、PCIeスロットにも余裕があり、そちらにWiFi/BTカードを挿しても良かったです。でもせっかく割高のWiFiモデルなので、そのアンテナ穴を生かすことにしました。そこで、SSD用のM Key M.2ソケットを使うことにしました。このマザーボードは、SSD用のM.2ソケットが2個あります。1個しか使わない予定なので、余りを活用しようと考えました。

長いアンテナケーブル

バックパネルのアンテナ穴から、SSD用M.2まで配線するために、長めのアンテナケーブルを手配しました。バックパネルのコネクタの形状は、PR-SMA femaleと言うらしいです。見た目はmaleなのですが、名前はfemaleです。また、モジュールと接続する方の小さなコネクタにも種類があります。U.FLとかMHF4とかの名前のコネクタがBCM94360NGに適合します。ややこしいので、販売サイトの写真と実物を比較して確認するのが良いと思います。ケーブル長さは、30 cmを手配しましたが少し長すぎました。下のような20 cm長で十分でした。

AliExpress.com Product – 2PCS RP-SMA female to IPX IPEX U.FL MHF4 20cm

M Key – E Key変換

マザーボード上のSSD用M.2ソケットに無線モジュールを装着する際に2つの選択肢があります。一つは、SSD用ソケットをBroadcom専用ソケットに変換して、純正のBCM94360CDなどを使う方法です。もう一つは、E Key M.2に変換してBCM94360NGを使う方法です。前者は、互換性としては安心ですが、変換器が少し特殊です。後者は、これもOOBで動き十分互換性が高い上に、一般的なM.2同士の変換なので変換器が容易に入手できます。今回は後者のE Key変換を行うことにしました。また、バックパネルのアンテナ穴が2個しかないので、同じアンテナ数2個のBCM94360NGで十分とも考えました。用意した変換器は、下のような製品です。

AliExpress.com Product – M.2 M-Key to A + E Key Adapter

A KeyにはUSBがありますが、M Keyにはありません。そこで、アダプタには白いUSB用コネクタが付いています。付属のケーブルでマザーボードのUSB 2.0ピンヘッダに接続します。

取り付けと配線

実際に取り付け、配線を行った様子です。

バックパネルシールドからアンテナ端子を取り外して、長いアンテナケーブルの端子を取り付けます。アンテナ取り付け・取り外しで緩むことがないよう、ボックスレンチで締めておきました。ここからアンテナ線をM.2 SSDソケットまで引き回します。30cmと長すぎたので、CPU側のPCIeスロットを大回りして配線しました。USB 2.0のケーブルも長すぎたので、こちらもPCIeスロットを大きく迂回して配線しました。アダプタ上のUSBコネクタは、基板の端にあるので、ケーブルが隣のM.2 SSD用ヒートシンクに多少干渉します。でもケーブルを強く曲げておけばなんとか回避できます。バックパネルアンテナ端子のシールドは外したままですが、バックパネル端子カバーを取り付ければ見えなくなり、不自然さはありません。

まとめ

WiFi搭載マザーボードのインテルモジュールを外して、macOS互換無線モジュールを取り付けました。バックパネル部分のE Key M.2がCNVi専用だったので、M.2 SSD用のソケットを使い、そこにBCM94360NGを取り付けました。これにより、macOSの無線関連機能がOOBで動作しました。

400シリーズチップセットでも、一般的なM.2無線モジュールがバックパネルのM.2ソケットに取り付けられる製品もあるようです。WiFiの仕様が、802.11 a/b/g/n/ac/axとなっているマザーボードはCNVi専用で、802.11a/b/g/n/acとされているマザーボードはCNVi以外も動作するらしいです。未確認ですが、例えばAsrock Z490M-ITX/acなどはBCM94360NGが使えるらしいです。

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