Mac miniが4年ぶりにニューアルされて話題になっています。Apple社はディスプレイなしのデスクトップMacなどにもはや興味がないのではと思っていました。特にローコストのminiは見捨てられているのだと感じていました。なので、今回の新製品は意外でした。素晴らしいです。
CPUはモバイル用のBモデル
一番素晴らしいことはCPUがデスクトップに匹敵するCPUになったと言われていることです。従来のminiはひ弱なモバイル用CPUを搭載していたのが残念に感じていました。重量やサイズの制約がないデスクトップなら、性能を追求して欲しいと思っていました。
CPUはインテルの第8世代CPUと言われています。型番が8000番台のCPUです。製品が出回ればすぐに明らかになると思いますが、実際にどの型番なのかは今現在では明らかになっていません。でもおそらく8100, 8500, 8700ではないかと思われます。というのは3モデルの仕様が、インテルの仕様に合致しているからです。公式サイトで紹介されている仕様は以下です。
mini i3 4コア | mini i5 6コア | mini i7 6コア | |
---|---|---|---|
動作周波数 | 3.6GHz | 2.8GHz | 3.2GHz |
Turbo Boost | 記載無し | 4.1GHz | 4.6GHz |
L3キャッシュ | 6MB | 9MB | 12MB |
これに対して、8100, 8500, 8700の仕様は以下です。
Core i3 8100 | Core i5-8500 | Core i7-8700 | |
---|---|---|---|
Core/TH | 4/4 | 6/6 | 6/12 |
動作周波数 | 3.6GHz | 2.8GHz | 3.2GHz |
Turbo Boost | 非対応 | 4.1GHz | 4.6GHz |
L3キャッシュ | 6MB | 9MB | 12MB |
TDP | 65W | 65W | 65W |
完全に一致しているので、ほぼ間違いないと思います。いずれもTDPが65Wなので、miniの筐体に入ると思われます。
ただし、通常の自作PC用に販売されているデスクトップ用の8100, 8500, 8700ではないと思われます。実は、本年4月に、Intelがデスクトップ版Core i7-8700と同仕様の8700Bを投入したというニュースがありました。
Bモデルは、デスクトップ用無印CPUと同じスペックのようです。ただ、パッケージがデスクトップ向けのLGA1151ではなく、モバイル向けのHプロセッサと同じFCBGA1440となっています。8700Bについてはこちらのサイトで詳細が紹介されています。
Core i7-8700B – Intel – WikiChip
CPUの形状はこんな感じです。
この記事の冒頭にある、アップル公式サイトの写真とそっくりです。なので2018 miniのCPUは8100B, 8500B, 8700Bだと思われます。
自作PCで使う現行インテルCPUはマザボとの接続がLGAです。ランドグリッドアレイという名前で、CPUの底にランドと呼ばれる楕円の電極パターンが印刷されています。マザボのソケットのピンがランドに接して接続されます。ソケットを使用することを前提とした構造です。これに対してminiで使われるBモデルはBGAだそうです。Bはボールで、接点部分にハンダボールが付いています。マザボ上の接点パターンに乗せて炉で加熱してハンダ付けします。なのでiMacのように簡単にCPU交換する事は出来ないでしょう。
今のタイミングなら、9000番台の第9世代CPUで作って欲しかった気もします。とはいえ、第8世代デスクトップ用CPUがmacOSで正式サポートされたことで、同じCPUを使っているHackintoshの安定性がさらに向上するものと思います。
チップセット
iFixItで分解されたところによるとチップセットはCM246というもののようです。CM246はCoffee Lake用のモバイル版チップセットで、H370/Z390などと同様にUSB 3.1 Gen 2と無線機能も搭載している様子です。これらがmacOSでサポートされていれば、H370/Z390搭載マザーボードでの自作が楽になると期待できます。
でも、新しいMac miniの「システム情報」を見ると、macOSではチップセットの無線機能を使わずに、従来通りBroadcom互換チップを使っているようです。こちらの記事に、システム情報のスクリーンショットが紹介されています。
一方でUSB 3.1 Gen 2の方は、インテル製コントローラをmacOSが使用しているようです。店頭にあった新Mac miniの「システム情報」を見たところ、USB 3.1バスのホストコントローラの記載に、PCI製造元IDが0x8086とありました。8086は、インテルの有名な初代16bit CPUの型番ですが、インテルのID番号にもなっています。インテル製ということです。ちなみに今までのmacOSではASMediaのコントローラを使っていましたので、PCI製造元IDはASMedia Technology Inc.のIDである0x1b21でした。インテルチップセットのUSB 3.1 Gen 2にmacOSのドライバが対応したと思われます。
省電力・iGPU Hackintoshは無用
今回のminiはピンは半田付けBGA方式のモバイル版ではありますが、中身はデスクトップ用と同等のCore i3 CPUを初めて搭載しています。CPU内蔵のiGPUだけを使って、省スペースで強力なHackintoshを作る必要性がなくなりました。グラフィクスカードを搭載しないMini ITXやMINI STX型小型Hackintoshはもやは不要です。本物のMac miniを買えば、デスクトップCPU搭載macOSマシンが手頃な価格で入手できるからです。もともとApple社が欲しいMacを作ってくれないので自作Hackintoshを始めたので、今回のMac miniが出て、Hackintoshが不要になることは嬉しい限りです。モバイル用省電力CPUではなくなったので、省電力を目指してi3 NUCでHackintoshする価値はまだあるかもしれません。
一方で、グラフィックスカードを搭載した重量級デスクトップHackintoshはまだまだ必要です。強力なグラフィックス性能が必要ならば、Thunderbolt経由の外部GPUボックスを使って欲しいというのがAppleの方針かと思います。でもThunderboltはPCIe x 4なので、フルサイズPCIe x 16に比べると接続ケーブルがボトルネックになります。ジサトラKTUのベンチマークテストでもかなりの差が出ています。
小型軽量が重要なモバイル機器ならThunderboltで拡張する意義はありますが、デスクトップではせっかくのGPUがもったいないと感じます。来年発表されると噂の「モジュラー型」Mac Proで、タワー型デスクトップHackintoshも無用の存在にして欲しいと願っています。
今度のmacminiいいですね。Tonyのとこでもmacmini買ってHackintoshから卒業するっていう人が結構いた。
ところでこのmacmini、H370相当だと思うんですがWifi、bluetooth5はIntel謹製だといいですね。まだ情報がないんでわかりませんが。
さっき9700kが手に入ったので超久しぶりにPC自作予定。Windows10インストール後Hackintoshもする予定です。すでにバニラ化したmojave10.14.1があるので、cloverとかkextの調整で済ます予定。
マザボはZ390でしょうか。チップセットのUSB 3.1/無線がmacOSで動くと嬉しいですね。
とりあえずmacOSで起動できました。
i7 9700/Z390 Aorus Pro/RX570
無線やUSB3.1の調査やSMBIOS等の最適かもこれからです。
おめでとうです。シャットダウンやスリープはどうでしょうか?
DSDT.aml入れるとシャットダウンやスリープどちらもうまくいきますね。USBは2.0ポートは使えますが、3.0, 3.1のポートはSSDTの調整が必要のようですがとりかかれてません。
この記事とは関係ありませんが、現在HFS+,APFS,ext4,ext4のマルチブート環境にて使用しております。1TBのHDDがガリガリ音が激しくなりましたので(気休めですがSMART上は問題無く見えますがスピードの低下が気になります)、念の為1TBのSSDへ環境を丸ごと引っ越したいのですが、どなたかマルチブート環境を維持したまま引っ越す手段をご存知ないでしょうか?
HDDデュプリケータ等では、セクタ数の僅かな違いでクローンに失敗するのではないかと不安もありまして、ご存知の方いらっしゃいましたらご教授願えませんか?
よろしくお願い致します。
同じようにパーティションを切って、EPSと各ボリュームをコピーすれば良いのではないかなぁ。以前、macOSのシステムボリュームを、rsync -aでコピーしたら問題なく複製できました。
siroankoさん、ありがとうございます。
貴重なご意見是非参考にさせていただきます。
他の方も、何か良い方法があれば、いくつか方法があった場合の方が安心ですので、ご教授頂き願います。
お手数おかけして申し訳ありませんがよろしくお願い致します。
取り敢えず非対応ですが、clonezilla でやってみて次にダメならrsyncかddでやってみます!
rsyncって容量の小さいSSDへ移す場合も問題はありませんか?
確かDDだとコピーはうまくいくけどGPTパーティションをうまく認識させるため、gdiskを使うんだったと思う。
脱sandyおじさん、ありがとうございます。
皆さんアドバイスありがとうございます。
頑張ってみます。
rsyncはファイル単位のコピーだから容量の小さいボリュームへコピーするのも問題ないです。
rsyncはそのようなメリットがあるんですね!
siroankoさん、沢山のアドバイスありがとうます。
clonezillaではダメでした。起動しようと思えば出来るけど、何故かEFI領域などがUEFIに認識されず…それと何故かhighsierraだけ起動にコケるので復元が必要でした。
今ddコマンド中なので、次ダメならrsyncを使いたいのですが、いまいちコマンドをよく理解出来ていなくて…悩み中です 苦笑
siroankoさん、脱 sandyおじさん、ありがとうございました。
ddもclonezillaも成功しました。
多分、前のHDDを外さないまま起動確認したのがダメだったみたいで、取り外して確認したらどちらも成功していました。
念の為今後の為にrsyncでのコマンドも教えていただけますと幸いです。
rsyncでググると沢山の説明がみつかります。私は、
rsync -av —delete コピー元 コピー先
をよく使います。コピー元、コピー先に、最後の/まで書くのがこつです。
度重なるアドバイスありがとうございます。
rsync -av —delete コピー元 コピー先とは rsync -av –delite
sdv/sda sdv/sdb
みたいな感じで可能ですか?
調べてみたのですが、まだピンと来ていなくてごめんなさいm(_ _)m
それぞれのディスクをマウントした後で、
rsync -av /Volumes/from/ /Volumes/to/
のような感じです。こちらの記事でもESPをバックアップするために使っています。
http://siroanko.hatenablog.com/entry/2018/09/08/142346
ちなみに、前のHDDを外さないとうまく行かなかったのは、おそらくddコマンドでuuidまでコピーされてしまって、同じIDが存在してしまったのでEFIやブートローダが混乱したのかと思います。
siroankoさん、ご丁寧なご説明ありがとうございございます。
今回は試しにやってみたので、SSDが届いたらやってみますね。
ありがとうございました😊
kenjiさん、良かったですね。
さて今日アップルストア新宿で新macminiを見てきました。ベースモデルでしたが早いですね。
ちなみにMojaveは18B75で一般のものと同じみたいですね。BluetoothはBroadcomのでしたのでIntel Wireless-ACはおあずけですね。
ちなみにZ390のマザボだと新macminiのSMBIOS 8,1で起動できます。(IGPはHDMI環境がないので確認できず。またBluetoothの調子がおかしくなりました)
脱Sandyおじさん、、ありがとうございます。
新macmini実物見られのですね!羨ましいです。
触ってみたとの事で羨ましいですが、Broadcomのものでしたか…
Intel Wireless-ACだとまた嬉しいのですが少し残念です。
hackintosh楽しいですが、色々と難しいですよね!
そこも楽しさの一つですけど、やはり難しくても全機能動いた時が嬉しいですね!
HDMIもそうですが、Bluetoothの安定動作のご報告楽しみにしています。
お、miniを見てきましたか。Macmini8,1ということですね。お店で「システム情報」を開いてふむふむするのは怪しいですね。私もよくやりますw
アップルストアでふむふむとシステム情報をじっくり見ていて怪しい感じになりMacbookAirは見れずに退散しておりますw
Wifi, BluetoothについてはFenvi-T919というBCM94360CDをPCI-EXアダプターにつけたものを持ってまして、これはWifi, Bluetoothどちらも特別なことしなくても認識します。
Macmini8,1だとなぜかBluetoothを認識しなくなりましたが理由はよくわからないですね。
FenviのカードでBluetoothが動かなくなるという話は時々見かける気がします。AirportBrcmFixup.kextなどが役立つのかもです。
https://www.tonymacx86.com/threads/no-bluetooth-with-fenvi-fv-t919-on-mojave.263238/