Hackintosher.comの記事紹介です。Z370マザーボードとCoffee Lakeを使ってHackintoshを作りたいという場合に役立つ記事だと思います。
Table of Contents
パーツ選択
High Sierra 13.Xを使えばCoffee Lakeはそのまま使えます。iGPUも使えます。Nvidia/AMDのグラフィックスも安定して使えます。この記事では、
- CPU: Intel Core i7-8700k
- マザーボード:Gigabyte Z370 AORUS Gaming 7
- グラフィックス:Gigabyte AMD RX 560 4GB OC
- SSD: SAMSUNG 960 EVO NVMe SSD
の組み合わせを紹介しています。しかし、tonymacx86のガイドで紹介されているパーツなら、これ以外でも同様に問題なく動くと思われます。
- ただ、この記事の手順で期待通りの成果をあげたいのでしたらマザーボードは同じものにした方が良いかもしれません。
- グラフィックスはNVIDIAでも良いと書かれていますが、現時点ではAMDが良いです。NVIDIAは最近のmacOSで不具合が報告されています。どの環境でも発生する不具合ではないですし、今後のNVIDIA提供ドライバで解決されると思われますが、macOS標準のドライバで動くAMDの方が安心です。
- この記事では、RX 560を使っていますが、もし予算に余裕があるなら、RX 570かRX 580を検討してください。Apple社やSonnet社がmacOSと互換性があると表明しているチップです。Sonnetのリストでは、RX 560はmacOSと互換性が無いとされていますので、今は動いても将来、スリープ復帰などで問題が出てくる可能性があります。
- NVMe SSDもSAMSUNG EVOシリーズ以外でも動くと思われますが、新規に購入するのであれば他の製品を購入してあえて冒険する必要もないです。(もし動いたらぜひ教えてください)
- これ以外のパーツ(メモリ、HDD, 電源など)はどれでも良く、tonymacx86のリストから選ぶ必要すらありません。
Clover設定とkext
上で紹介した、Hackintosher.comのページで、ESPに入れるべきファイルの一式を配布しています。これをSSDのESPにそのまま入れるだけで大丈夫なはずです。内容には多少気になる点はありますが、とにかく起動するファイル類を配布してくれているのは初心者にとってありがたいと思います。気になる点は以下です。
- RX 570/580を使うならWhateverGreen.kextは不要です。互換性が低いと思われるRX 560のために必要なのかもしれません。
- またconfig.plistでのAppleGraphicsDevicePolicy.kextへのパッチも不要です。これはNVIDIA向けのものです。
- ついでに、config.plistにNvidiaWebがtrueになっていますが、AMDを使っているのでfalseで良いはずです。
- シリアル番号とBoardSerialNumberは変更しておいた方が良いです。このまま使うと、iMessageなどのサービスを使う時に同じ番号が重複する危険があります。
- USBの上限を撤廃しているパッチもあまり使わない方が良い気がします。
- OsxAptioFix2Drv-64.efiを使っていますが、もし問題なく起動するならば、これの代わりにAptioMemoryFix.efiを使用するべきです。
他にも気になるとことはありますが、配布されている内容で問題なく起動すると思います。そのあとで、config.plistの内容を理解しつつ、シンプルな構成に試行錯誤して書き換えていけば良いと思います。こちらを参考にしてください。
マザーボードを設定する
以下のように設定すると良いようです。
- Save & Exit → Load Optimized Defaults
- M.I.T. → Advanced Memory Settings Extreme Memory Profile(X.M.P.) : Profile1
- BIOS → Fast Boot : Disabled
- BIOS → LAN PXE Boot Option ROM : Disabled
- BIOS → Storage Boot Option Control : UEFI
- Peripherals → Trusted Computing → Security Device Support : Disable
- Peripherals → Network Stack Configuration → Network Stack : Disabled
- Peripherals → USB Configuration → Legacy USB Support : Auto
- Peripherals → USB Configuration → XHCI Hand-off : Enabled
- Chipset → Vt-d : Disabled
- Chipset → Wake on LAN Enable : Disabled
- Chipset → IOAPIC 24-119 Entries : Enabled
こちらもご覧ください。
この後グラフィックスの設定をします。このHackintosher.comのガイドでは、グラフィックスカードを使用する場合は、iGPUをDisabledにするようにと書かれています。手元のマシンで経験したところでは、iGPUをDisabledにしているとあるタイミングでAMDのグラフィックス性能が急激に低下します。Enabledにしておくのが良いと思います。以下をご覧ください。
インストール手順
インストールの手順は、通常とほぼ同じですが、ESPに提供されたファイルを入れて使います。インストール用USBメモリなどにより起動用SSDにアクセスできる状態で、以下のステップを行います。
- SSDをフォーマットする
- macOSをこれにインストールする
- CloverをESPにインストールする(これは省略可能)
- ESPに入ったファイルをHackintosher.comで提供されているファイルと置き換える
3.は省略可能ですし、2.と4.の順番を逆にしても大丈夫なはずです。本ブログの解説記事も参考にしてください。
まとめ
この記事の説明と配布ファイルで、とにかく起動すると思われますので、特に初めて挑戦する方にとってありがたいページかと思います。とにかくHackintoshが動けば安心できます。動いたところで、config.plist, kext, efiドライバなどを調査して最適化すると良いと思います。