OpenCoreのデフォルトブートメニューはシンプルすぎるので、Cloverのようにアイコンで選択するよう設定しました。0.5.7以降でこの機能が使えるようです。
OpenCore GUI
前の記事で、ASUSマザーボードマシンのブートローダーをCloverからOpenCoreに移行しました。そのコメントで、OpenCoreでもアイコンによる起動選択ができるようになっていることを教えていただきましたので、試しました。以下での設定が終了していることが前提です。
OpenCoreの起動画面をGUI化する方法に関しては、以下のページに使い方の説明があります。これに沿って進めました。アイコンによる選択のほか、起動チャイムやボイスオーバーも設定できるようです。ただ起動チャイムは、今のMacにはもうありませんし、不要かと思い設定しませんでした。
Resourcesの中身を用意する
配布されているOpenCoreのパッケージでは、OC/Resoucesの中にAudio, Font, Image, Labelというディレクトリがあるものの、中身は空でした。この中身を、以下のページから取り寄せて、入れておきます。たくさんのファイルがあります。特にAudioは、多国籍語のボイスオーバー用音声ファイルが入っていて、数が多いです。今回は、アイコン表示だけの作業なので音声ファイルは不要だとは思いますが、一緒に入れておきました。
OpenCanopy.efiを設定する
アイコン選択を動かすためには、OpenCanopy.efiというドライバーが必要なようです。配布されているOpenCoreパッケージには含まれていましたが、前回の作業ではDrivers_offというディレクトリを作って、これに入れて外していました。これをDriversディレクトリに戻します。こんな感じになりました。最小限の構成です。
新しくDriversに追加したので、config.plistも書き換えておきます。簡単な作業なのでProperTreeのSnapshot機能は使わずに、ProperTree上での手作業でOpenCanopy.efiを追加しました。これくらいの作業ならテキストエディタで十分で、ProperTreeを使うまでも無いかもしれません。
config.plistのMisc項目を設定する
引き続きProperTreeを使い、以下の項目を設定します。
- Misc -> Boot -> PickerMode: Sample.plistではBuiltinだった値をExternalに変更しました。
- Misc -> Boot -> PickerAttributes:1 ガイドには1にせよとありましらが最初から1でした。この値のデフォルト値は0です。今回設定した1の他に、2, 4, 8とその組み合わせの選択肢があるようです。8を試してみたのですが、見た目は変わりませんでした。
この結果、このページの冒頭の写真のように、アイコンで選択できるようになりました。
まとめ
OpenCoreの起動選択画面でアイコン表示されるように設定しました。Cloverコミュニティの皆さんが競って作っているようなド派手な画面やミニマムでおしゃれな画面ではありませんが、本物のMacと同じアイコンを使った正統な起動画面だと感じました。今回は起動音の設定を行いませんでしたが、設定すれば起動チャイムやボイスオーバーが可能になるようです。ボイスオーバーは、本来はバリアフリーのための機能です。OpenCoreの開発者の方々も、その意識を持って起動音機能を整備していることがガイドに書かれていました。
追記:モダンなアイコン
コメントでまっくぷろさんから、今風の起動選択画面アイコンの情報をいただきました。Cloverのようにこれから増えていきそうですね。
追記:ミニマムなテーマ
ミニマムなテーマもありました。実機とは違うアイコンになりますが、macOS起動前の白りんごアイコンにマッチしたシンプルなアイコンです。
追記:起動音を出す
こちらをご覧ください。
追記:アイコンファイルの変更
最近のOpenCoreでは、アイコンファイルの設定方法が変更されています。こちらをご覧ください。(2021/7追記)