OpenCore 0.7.7からAlder Lake CPUのコアが全部使えるようになり、性能をフルに引き出せるようになりました。それで12900Kを使って、どれくらいのスコアが出るのか確認しました。マルチコアでM1 Maxの1.2倍くらいでした。
マシン構成
使用したマシンは、以下で紹介したASRock Z690 Steel Legend WiFi 6Eを使ったマシンです。
今までは12700Kを使っていましたが、これを12900Kに差し替えました。同じシリーズのCPUですので、BIOSやconfig.plistの設定は何も変更しなくてもそのまま問題なく動作しました。アクティビティモニターでコア活動状況を見ると、24本の棒グラフが並び、圧倒的です。
HackintoshでAlder Lakeの全コアを使用する記事は以下で紹介しました。
macOSに全コアを使ってもらうために、OpenCore 0.7.7以降では、PコアのHyper Thread (HT)が物理コアとして存在しているようにOSに見せることができます。それで、「システム環境」の「ハードウェアの概要」「コアの総数」が、(Pコア)+(PコアのHT)+(Eコア)の合計になります。Alder Lakeより前のCPUだと、HTはコア数に含まれなかったですが、12900Kは、Pコアが8個、そのHTが8個、Eコアが8個あるので、全部で24個コアだと表示されます。
Geekbench 5でベンチマーク
Geekbench 5でベンチマークを取りました。シングルは2000以上、マルチは15500以上のスコアが出ます。詳細を見ると、24コアのPUになっています。HTもEコアも全部通常のコアに見えているようです。
何度か測定していると、たまにシングルが1800くらいの時があります。この時、もしかしたら測定対象がEコアに当たったのかもしれません。ただ、そのようなスコア低下はほとんど発生しないので、Pコアが空いていればそちらに割り当てられるのかもしれないです。また、シングルが低下した場合でもマルチスコアは変わりません。
GeekbenchブラウザのサイトにあるM1 Maxのスコアと、今回測定した12900Kのスコア(5回の平均)を比べたのが下の図です。M1 Maxと比較すると、シングルで1.13倍、マルチで1.23倍くらいです。
Geekbench 5スコアの比較
Geekbenchブラウザのページで、12900Kで作ったhackintoshらしきスコアを見ても、マルチスコアが大体15000前後のようです。中には20000越えなスコアもありますが、おそらくはオーバークロックしているのだと思われます。
Cinebench R23でベンチマーク
コメントで要望いただきましたのでCinebenchのスコアも紹介しておきます。1回だけの実行結果です。マルチコアのベンチマークでは24個のブロックに分かれて並列描画されます。
結果は、 CPU (Single Core)が1825 pts、CPU (Multi Core)が26520 ptsでした。
ASCII.jpの記事によると、M1 MaxのCinebench R23のスコアは、シングルで1532, マルチで12372だそうです。この値を比較すると、1290KはM1 Maxのシングルで1.2倍、マルチで2.14倍のスコアになりました。
Cinebench R23スコアの比較