IntelのデスクトップPC向け・第13世代CoreプロセッサーRaptor Lake-Sが発売されました。そこで、GPU非搭載版のCore i9-13900KFをmacOS Ventura 13.0で使用し、どれくらいのスコアが出るのか確認しました。マルチコアの結果は、Geekbench 5の場合、M1 MaxとUltraの中間の性能でした。Cinebench R23では、Ultraの1.5倍弱の性能でした。
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マシン構成
使用したマシンは、以下で紹介したASRock Z690 Steel Legend WiFi 6Eを使ったマシンです。macOSはVentura 13.0、OpenCoreは0.8.5で、kext類は最新です。
今までは12900Kを使っていましたが、これを13900KFに差し替えます。macOSでは内蔵GPUをサポートしていないので、GPUなしのKFモデルにしました。少しでも電力が抑えられるかなと思ったのですがどうでしょうか。Z690マザーボードはBIOSを最新にするとRaptor Lake-Sに対応します。なので、12900Kで動かしている間に、BIOSを更新しておきました。
次に、CPUを交換して起動します。Alder Lake-SとRaptor Lake-Sは、ほとんど同じCPUなのか、OpenCoreのconfig.plistなどの書き換えは全く不要でした。何事もなく、問題なくmacOS Ventura 13.0が起動しました。アクティビティモニターでコア活動状況を見ると、32本の棒グラフが並びます。
Geekbench 5でベンチマーク
Geekbench 5でベンチマークを取りました。シングルは2200以上、マルチは19700以上のスコアが出ます。詳細を見ると、32コアのPUになっています。HTもEコアも全部通常のコアに見えています。
GeekbenchブラウザのサイトにあるMac Studio M1 Max / Ultraのスコアと、今回測定した13900Kのスコア(3回の平均)を比べたのが下の図です。シングルコアでM1 Max/Ultraの1.3倍くらい、マルチコアでM1 Maxの1.6倍、M1 Ultraの0.85倍くらいでした。
Geekbench 5スコアの比較
Geekbenchブラウザのページで、13900KFのスコアを見ると23000くらいです。Windowsでのスコアなので、macOSではここまでいかないと思われます。M1 Ultraのスコア越えは難しいかと思いました。実は使用しているCPUクーラーが貧弱です。
CPU温度が測れていないのでなんともいえませんが、クーラを強化するとスコア改善するかもしれません。
Cinebench R23でベンチマーク
Cinebenchのスコアも測定しました。3回実行した平均値では、 CPU (Single Core)が1986 pts、CPU (Multi Core)が35390 ptsでした。
ネットの情報によるとMac Studio M1 UltraのCinebench R23のスコアは、シングルで1562, マルチで23566だそうです。またMac Studio M1 MaxのCinebench R23のスコアは、シングルで1562, マルチで12402だそうです。以前に測定した12900Kのスコアは、シングルが1825、マルチが26520でした。これらをグラフで比較します。Intel CPUはCinebenchに強いようです。
まとめ
Intel Core i9-13900KFをmacOS Ventura 13.0で使用しました。Z690マザーボードのBIOSを最新版にした以外、12900K設定のままでmacOSが起動しました。ベンチマークをしたところ、Geekbench 5では、M1 MaxとM1 Ultraの中間、Cinebench R23ではM1 Ultraより良い結果が得られました。12900Kより性能が上がってます。12900Kの記事は以下をご覧ください。
次の世代のインテルCPUは、またアーキテクチャが変化すると言われています。macOSもApple Siliconに移行しつつあるので、これがmacOSが稼働する最後のCPUになるかもしれません。ネットの評価記事では、13700Kや13600Kの方が、発熱も穏やかでコストパーフォマンスが良いとも言われてますので、その選択も良いと思います。発熱に関しては、貧弱な空冷CPUクーラでしたが、短時間のベンチマークでしたら平気でした。