2023/06/05のWWDC23キーノートでmacOS Sonomaが発表され、ベータ版が公開されました。Z690マザーボードとIntel Core i9-13900の自作PCにインストールして動作することを確認しました。
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開発ベータ版
例年、WWDCと同時に公開されるmacOSの開発ベータ版は、会費を払った開発者だけが対象でした。一般の人に配布されるのは、7月に入って公開されるパブリックベータ版からでした。しかし今年からは、開発ベータ版から無償で配布されています。
ただ、developer.apple.comから試したところApple silicon版しか公開されていないようでした。実際にダウンロードしたところ、ファイルは14GBくらいのipswという形式で、Apple silicon用らしいです。
macOS Venturaのシステム設定・一般・ソフトウェアアップデートの、ベータアップデートのメニューの中にも、Sonomaが現れていました。これを選んだらインストーラを入手できるかと思い、試しました。
しかし、やはり対象では無いとのことでした。機種IDはiMacPro1,1にしていて、Sonomaの動作対象Macです。こちらでも、Apple silicon版のみが配布されているのかもしれません。
探したところ、こちらのサイトで、直接ダウンロードできるリンク先が紹介されていました。”macOS Sonoma Beta Full Installer”という項目のリンクです。https://swcdn.apple.com/というURLなので、ちゃんとしたAppleのサイトのようです。
ダウンロードしたファイルはpkg形式です。これを適当なドライブにインストールすると、
その中にmacOS 14 betaインストーラが入ってます。これ以外にもファイルやフォルダがありますが、必要なのはこれだけでした。
インストールする
インストールしたコンピュータは、ASRock Z690 Steel Legend、13900KF、 Radeon RX 6600の自作PCです。OpenCore 0.9.2とmacOS 13.4で動作しています。
このmacOSの環境から、入手したインストーラを起動しました。
インストーラを開くと、あとは通常のmacOSのインストールと同様です。テスト用に2.5インチSATA SSDを用意しました。これをインストール先にします。
このSSDはフォーマットした直後なので、そのESPにOpenCoreなどが入っていません。なので、マザーボードのEFIの起動は今まで通りのmacOS 13.4が入っているSSDで行います。OpenCoreの選択メニューで、新しいSonomaのSSDを選択します。
インストールでは、3回ほど再起動します。最初は、macOS Installerというボリュームを選びますが、2回目以降は、インストール先のボリューム名を選びます。
画面が出ない
この後、インストールがほぼ終了し、グラフィックスカードに制御が切り替わるタイミングで、画面が真っ黒になりました。しばらく待っていたところボイスオーバーの案内がスピーカーから流れました。音が出るように用意しておくことは重要ですね。画面が出ていないだけで、インストールは成功しているようでした。
少し試したところ、グラフィックスカードのRadeon RX 6600のHDMI端子に映像が出ているようでした。今まではDP端子を接続していたのですが、そちらはブラックスクリーンになったようです。ということで、ディスプレイをHDMI端子に接続すれば、問題なくmacOSのインストールを進めることができました。
動作確認
この先、いつも通りのインストール手順で進み、無事にmacOS Sonomaが動作しました。OpenCoreの最新版があれば、Sonomaも問題無いようです。
全コアが動作してます。
WiFiが動かない
有線LANもBluetoothも動作してますが、WiFiは動いていません。今となっては古いBroadcomのWiFiなので、ちょっと心配ですが、最初のベータ版なのでまだドライバが入ってないだけだと思いたいです。(追記:いただいたコメントによるとBroadcom搭載Macがサポート対象から外れたのでドライバが無くなったようです)
まとめ
macOS Sonomaの開発ベータ版を動かして、OpenCoreの最新版で動作することを確認しました。新しいmacOSへの対応も順調に進みそうなので安心しました。